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こんにちは、堺事業所の立川です。 今日はとっても陽射しがぽかぽかで、春〜ってかんじのお天気です☀︎ のんびりごろごろしたいな〜の気持ちを少し我慢して、朝からセミナーに参加しておりました。   今回、参加しましたのは、 旭中央病院 脳神経外科特任医師でいらっしゃり、なおかつ千葉県自閉症協会会長の 大屋滋先生による「生活とコミュニケーション能力を高める包括的支援」というセミナーです。 大屋先生は、自閉症のお子様が2人いらっしゃり、お子様は現在32歳男性・28歳女性、おふたりとも療育手帳A1をお持ちです。 今回のセミナーでは、大屋先生の子育てのときのお気持ちや、当時行った工夫から、自閉症のお子様への支援を考える、といった内容でした。 講義の中では、過去にテレビの取材で、大屋先生と御家族が、自閉症のお子さんを持つご家庭として、取り上げられたときの映像も見せていただきました。   大屋先生は、お話を聞く限り、お子さんに対して、「普通になってほしい」というお気持ちが以前はあり、もう何種類もの支援や習い事をお子さんになされたようです。周りの目を気にして、外でお子様が癇癪を起こしてしまったときに、「ちゃんとしつけていますよ」という演技をして怒っているように見せていたそうです。   テレビ取材での映像の中で、とても印象的な場面がありました。 もともとは息子さんに「お風呂に入る」ということを伝えるために使っていたカードを、息子さんが「今から自分はお風呂に入ります」という意味で、大屋先生方の元に持ってきたというエピソードが語られたこと。そのエピソードから、大屋先生が「本人の確固たる意志を感じた」「自分より価値が低いということはない」「自分が息子に合わせていこう、本人の世界を広げていきたいと思えるようになった」と話されていたシーンです。   息子さんには、息子さんなりの24時間があり、その中で楽しいと感じている時間がある… じゃあ本人にとっての楽しいってなんだろう?どうしたら本人の意志を他者に伝えることができるかな? 本人の世界を知るって、こういうことなんだろうな、と思います。   障害の重さによって、勿論難しいことはあります。しかし、頭から「できない」「難しい」と決めつけるのではなく、本人にとってわかりやすい意思表示の仕方を知っていくことや、「できる」ことから少しずつ広げていくことなど、私たちの方で出来ることがあると教えていただきました。   映像の中で、息子さんがひとりで買い物にチャレンジし、無事に成功したときに、「やったー!!できたー!!」と喜ばれている姿がありました。(感動して思わず涙ぐんでました)   「自分でできた」という成功体験って本当に大切ですね。できることが増えることで、やりたいことも出てくると思いますし、その人らしく生きる、ということに繋がると思います。 障害の有無に関わらず、ひとりひとりの意思というのは尊重されるべきだなと…上手く言語化出来ないのですが、そんなことも思いました。   また、息子さんの意思決定において、行きたい場所を写真で選択できるようになっているという事例や、店で問題行動が起きても、大屋先生とお店の方が顔見知りだったから理解して頂けたというエピソードも伺いました。   堺事業所でも、色んな支援機関の方と関わりながら支援を進めていますが、今自分が多少なりとも携わっていることは、大屋先生の息子さんのように、その人が安心して暮らせる場所を一緒に作っていくということなのですね。 障害のある人がその地域で暮らしていく、ということの理解がより深まります。   セミナー全体を通して、自分の今の支援を振り返りまして… やっぱり問題行動にばかり目を向けていたところがあったり、ご本人の気持ちを大切にできていただろうか、と、反省。 ご本人の気持ちをまず第一に考えて、ご本人の可能性を信じて、できた経験を積んでいけるような支援、という軸を持っていたいです。   最後に… とにかく、自閉症のお子さんを育てられた御家族は、本当に大変だろうなと思います。 理解が少なく、環境も不安要素だらけで、お子様の様々な行動の理由もよくわからなかったりして…色んなことを乗り越えて、ご本人も、ご家族もいらっしゃるのだと思います。 そういう背景にも目を向けて、ご本人にもご家族にも、関わっていきたいです。   以上、セミナー参加報告でした。