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クロスジョブ福岡の萩原です。 6月11日にNPO法人クロスジョブのNPO総会が開催されました。前日の10日には研修日程が組まれ、多くを勉強させていただきました。以下、報告をさせていただきます。 10日の研修では、オフィスぼん 中山様より自閉症の理解、ライフステージに応じた支援という題目で、広くお話をいただきました。 最も印象に残ったのは、ケースを通じたアセスメントについてでした。普段の慣れた環境ではやりとりできているように見えるが、検査場面ではほとんど言語理解できていない様子が観察されました。 ショックな現実でしたが、逆を言えば慣れた環境であれば体で覚えることができるということだと感じました。 繰り返し取り組み、覚え込めば習慣化できること、言語だけでなく、様々な方法によって提示することができれば、それが就労にもつながる可能性があることを感じました。 可視化して図や絵で提示することも学習効果を促す様子もとてもよくわかったので、どれだけ細やかにアセスメントして環境を整えることができるか、それによってどれだけサポートにつながるか、日々実践の繰り返しだと感じることができました。 11日の分科会では、第4分科会「高次脳機能障害のある方の就労支援のすそ野を広げていくために」というテーマのもと、大阪、草津、札幌の利用者状況についてのお話と、各地域の支援機関の皆様によるお話を聞かせていただきました。 福岡からは、あいあいセンター様、福岡県立障がい者リハビリテーションセンター様、産業医科大学病院様、そしてワークネット北九州様にご参加いただきました。 皆様、熱心にご支援なさっており、クロスジョブとも密に連絡を取り合ってくださる支援機関様ばかりです。 高次脳機能障害のある方の利用者層については、50〜60代の方々が増加傾向にあることが印象的でした。実際に、福岡事業所でも50〜60代の方が4名いらっしゃいます。まだまだ元気で働く力を持っていらっしゃる方が多いため、就労の可能性を広げていけると感じております。地域の企業様のお力を借りし、多くの方に就職していただけるよう、支援をして参ります。 また、復職支援においても地域性で申請手順や期間に差がある現状が浮き彫りとなりました。福岡でも積極的な復職支援を行うべく、病院様や市町村の担当者様と連携を図っていくべく活動して参ります。 総会では、教育機関や企業様等、たくさんの方々にNPO会員になっていただいていることと、その心強さを改めて認識致しました。 中でも、当法人理事の米田和子氏のお話がとても刺さりました。米田さまの娘様は、生きづらさを抱えながらも、なんとか就労し、その後退職に至ったけれども「お母さん、私を産んでくれてありがとう」と言葉にされたそうです。親御さんにとって、これ以上の言葉はないのではないかと感じました。 親としても幾多の葛藤があったと思います。ご本人も、この境地に行き着くまでには途方もない苦労をされたと思います。 自己理解のピラミッドの頂点には、自己理解の上にさらに自己受容というものがあります。高次脳機能障害のある方に限らず、すべての障害のある方に対して通ずることだと思います。 苦手なことと得意なことがあって、さまざまな工夫をして仕事や生活ができるけど、困ることもたくさんある。それでも、そんな自分のことを受け入れ、愛すことができる。自己受容とは、そんな段階です。 この段階に行ける方はなかなかいないと思いますし、それまでには大変な努力とサポートが必要だと思います。ピラミッドを上下行き来するかもしれません。 それでも、一人でも多くの方が自己受容の段階に進めるよう、支援を必要とされている方に一人でも多く関わり、働くことを通して人生の可能性を広げていくお手伝いをしていきたいと思います。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。