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こんにちは。 堺の徳谷です。   最近自転車を無くしまして、近所へは歩いたり走ったりして行くようになりました。 「早く自転車を買いたい」わけでも「健康のために歩きたい」わけでもなく、ただなんとなくそうしています(という、つもり)。歩きながら、「今、自分の脳はどんなふうに働いているんだろう?」と、ふと思います。   先日、堺市主催の「行動障害の理解と支援~発達障害・高次脳機能障害から認知症まで~」に参加しました。生活リハビリテーションセンター、医療、発達障害者支援センターの方々が登壇される講演だけでなく、「困っているのはだれ?」と題したパネルディスカッションも行われました。   パネルディスカッションでは「支援の共通項」が、以下のように語られていました。   ①ご本人の特性と環境のアセスメントを行い、見立てを立てる ②見立てとは、たとえば、「不安の強い当事者の方が『なんで不安なのか』を想像」し、想像をもとに仮説を立てて支援を行うこと ③支援の結果、行動変容があったかどうかをアセスメントし ④次の段階に進む、あるいは別の仮説を立てて再度アセスメントを行う (上記の番号付けは僕が今書きながら割り振っただけです)   また、登壇者の一人である阪田篤美さん(認知症をご専門とされています)の講演資料にある文章が印象的でした。   (引用) 病気をただしく理解して 脳のなかでおこっていることを知って 心と体がどう反応しているかを感じて そのうえで「その人とその人の暮らし」に専門職として関わりたい。   困っているのは本人? 困っているのは周囲の人? 確かにできないことは増えてくる。人の手を借りることも増えてくる。 でも「支援されるばかりの人」ではないのでは?   ~中略~   一方向からの視点ではなく、広く多面的な視点からその人をとらえて、 困りごとを「一緒に困るプロセス」を大切にしたい。 (引用おわり)   続けて阪田さんは「事業所や施設では、リスクと評価すると制限を強いることにつながる。」とも書かれています。僕たちの支援・提案が当事者の皆様にとってそうならないために…脳のなかで起こること・心と体の反応の仕方については、日々更新されていく知見に専門職として触れておくことは必須だと思います。その上で当事者・ご家族・周囲の人たちと「一緒に困る」ことを忘れないようにしていきたいと思います。   また、パネルディスカッションの②における「想像」を鍛えるためには、専門知識とともに情緒的な体験やストーリーにたくさん触れておくことも大切なのだと思います。今でこそ高次脳・発達・認知を想像するためのキーワードは「脳機能」ですが、きっとあと10年も経てばもっと当たり前の「感じ方」として語られているような気も、僕はしています。