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堺事業所の山本です。 4月25日に新人研修を受講しましたので、報告いたします。   クロスジョブの研修では初めての「専門知識」に関することだったこともあり、受講後は情報量の多さや初めて知ったことへの感動で、よくも悪くも『楽しい』パニック状態でした。 自分がこれまで頭でなんとなく思っていた疑問も、今回の研修で 「そういうことだったんだ!」 と納得がいくこともあるなど、思い返すほど新しい感動が出てきています。 今回は、簡単に自分の中で残った印象深かった点をいくつかご紹介します。   ①「スペクトラム」の概念について まず印象に残ったのが、「スペクトラム」のお話です。 今まで自閉症については、「広汎性発達障害(PDD)」という概念が浸透していましたが、廃止されて「自閉症スペクトラム障害(ASD)」という概念に変わったということを学びました。 その「スペクトラム」とは、「連続体」のことで、虹の色が連続して変わるように、特性の出方も人によっては強かったり、弱かったりするなど、一様ではないことを意味するそうです。 そこで印象に残ったのが、特性は「障害がある方」だけが持っているものではなく、私たちも弱いだけで特性は持っている、ということ。 何も「ASD」と診断された方々がその特徴を持っているわけではなく、みんなが持っているもの。 ただ、その出力の強弱が違うだけである。 障害のある人たちの世界と私たちの生きている世界は全く違うのではなく、おんなじ世界線でつながりがあるんだなぁ…ということをしみじみ感じました。 私自身も今まで、 「どこか周りの人と違うなぁ」 「考え方が違うのかな」 と思って生きてきた部分が実はあります。 障害のある方だけがそうではなく、自分たちにだって、周りに理解してもらえなかったり、お話が通じなかったりするときがあります。 私の認識が正しいかは分かりませんが、こういったケースももしかすると、出力弱めの「特性」なのかもしれないな、と考えることができた場面でした。   ②ライフスキルの重要性 以前の「みんなのつぶやき」でも投稿させていただいたのが、「ソフトスキルの重要性」で、 ・ハードスキルも大事だが、仕事を続けるうえではソフトスキルの方が重要 ということを知りました。 「また一つ新しい内容を知ったぞ!」 と鼻高々でおりましたが、今回さらに私をびっくりさせたのが「ライフスキル」でした。 研修してくださった砂川さんは、過去に利用者さんと関わっていた際、身だしなみを整えることをお手伝いしたエピソードをお話くださいました。 その利用者さんはあまり身だしなみを整えるのが得意ではなく、「髪を整えるワックスの付け方が分からない」という相談があったため、砂川さんが一緒になってワックスの付け方をレクチャーされたそうです。 このようなライフスキルは一見仕事に関係なさそうに見えますが、 「誰かと一緒にお仕事をする」 ということで考えると、 ・身だしなみ → においがしたり、清潔感なしでは他人と快適にお仕事ができない ・決まった時間の起床・就寝 → 時間通り仕事を始めるために必要 ・交通機関を利用 → 利用できないと通勤できない と働くことに直結してきます。 ライフスキルのサポートは訓練では普段見ることができないので難しいとのことですが、利用者さんの生活面まで見ることによって、よりよい就労サポートにつなげることができると知りました。 話を聞いてみて、 「そこまでするかぁ(驚嘆の意)…!」 とびっくり仰天しましたが、ここまで行きつくことができてこその就労支援なんだな、と感じました。   ③「支援をするときは淡々と」 もう一つ心に残ったのが「支援をするときは淡々と」ということです。 今まで、 「山本さんは本当に感情豊かだねぇ…」 と言われ続けてきたくらい、すぐ泣き、すぐ落ち込むなど、私はエモーショナルに生きてきました。 そんな私によくあるのが「すぐ人の感情に引っ張られる」ということです。 利用者さんとの振り返りでも 「このときはこう思って、こんな気持ちだったんです。私の気持ち伝わりましたか…!」 というように相談をされたら、気がつけば自分も感情に引っ張られていることがしばしばあります。 ただ、それは支援としてはあまり適切ではなく、 ・相手の感情はただ受け止める。こちらも感情的にはならない ・感情で返すのではなく、利用者さんの行動を変えるようにお願いする というのが適切な対応の仕方と学びました。 利用者さんが感じたこと、思ったことをすぐさま否定するのはよくありません。 行動を通じて一緒に変えていくことができれば、それがまた利用者さんの 「できた!」 「私だってできるんだ」 といった肯定につながっていくんだな、と今は確信しています。 それを訓練の中で行動に移すのは、今の段階の私ではなかなか難しいですが、先輩方に助言をいただきながら実現していきたいと思います。   まだまだ挙げきれなかった、勉強になったポイントがたくさんあります。 この初心の気持ちを忘れないように、必ず振り返るように意識してこれからも勤務していきたいです。