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今回は、6月22日、23日に行われました、クロスジョブ職員研修と通常総会への参加についてご報告します。 4月にクロスジョブに入職し、初めての参加となりました。 分からないことが多く戸惑うこともありましたが、先輩職員の皆様に支えていただき、無事に乗り越えることができました。 その中でも印象に残ったことについて取り上げます。   〇基調講演:「Society5.0時代の障害のある人の『働く』を支える」を受講して 今回一番印象に残ったのが、山口明乙香先生の基調講演です。 現代社会は「Society5.0時代」と呼ばれていて、社会の構造さえも変えてしまう「産業革命」が始まっていることを学びました。 AIやロボット、クラウドなど様々なワードが聞かれたり、小学校でもプログラミング教育が始まったりするなど、 「どんどん時代に置いていかれているなぁ…」 という認識しか私はこれまで持っておらず。 それが巡って私たちの仕事とかかわりがあるということを、想像していませんでした。 【AIの出現が障害のある方々のお仕事を奪う】 というお話は、半分夢ではないだろうか…と思うほど実感できませんでした。 障害者向けのお仕事によくみられる特徴である ・定型的な繰り返しの作業 ・一致性の確認が中心 ・1日にやる作業が決まっている というようなポイント。 これらに当てはまるようなお仕事は、今後AIにすべて奪われてしまうのだそうです。 では、今後どのようなお仕事に障害のある方は就けばいいのか。 山口先生は、データワークと呼ばれるような「専門性の高い仕事」が今後は障害者の方に働く機会を提供するようになると仰っています。 システム開発、アプリ開発、AIのアノテーション、紙データのPDF化など、「データワーク」と呼ばれる仕事の需要が増え、障害者の方々が就くといったケースが考えられるそうです。 これからの時代に即した仕事内容であること、また過疎化が進む現代社会で場所を選ばずに働けることが、障害者求人で働ける人を増やす可能性もあるんだとか。 私たちの仕事「就労支援」もこのような時代の波に左右されるということが分かりました。 では、利用者さんや支援をする私たちスタッフはどのようにすれば、時代に合った就労、就労支援ができるのか。 山口先生によれば、 ・リモートワークに対応できるようなコミュニケーションスキルの獲得 ex)Teams、Zoom、オンライン会議室などのコミュニケーションソフト、チャットツールなど ・基本的なパソコンスキル、新たに出てきたデジタルツールを使いこなすスキルの向上 ・前述した「データワーク」に対応できるような訓練を受ける、訓練を提供する といったことが求められるそうです。 現実的に考えてそのような内容を反映した訓練がすぐにできるかどうかはわかりませんが、就労支援に携わる我々全員がそのような時代になることを強く意識しておくべきなのだな、と感じました。 非常に興味深いお話ばかりで、大変勉強になりました。   〇ワークショップ:パソコン訓練担当研修会を受講して 4月に入職してから3か月経ち、訓練にも何とか慣れてきたものの、 「これで合っているのだろうか…」 といった疑問をいまだに持つことがあります。 今回のパソコン訓練担当のワークショップは、そんな自分がやってきた訓練の視野を大きく広げてくれるものでした。 まず印象に残ったのが、同じクロスジョブの事業所内でも、どこまで訓練を進めるかが訓練担当の方によって違うことです。 「こういう利用者さんのときはこうしています」 「逆にこんなことが想定されるのであれば、そのときはやめておきます」 といったような具体的な事例も合わせて、先輩方のご対応について伺うことができたのは良い経験となりました。 また、既存の訓練プログラムだけではなく、自ら課題を作り出されている先輩方もいらっしゃったのには、驚愕でした。 既存の訓練内容にないものを作成されていると同時に、その作成の過程も利用者さんに「事務補助業務」としてかかわってもらっているという取り組みは、普段訓練をしている場面ではなかなか思いつかないものでした。 いずれ私も最終到達地点として、そのような工夫に満ちた訓練ができればなぁ…と非常に勉強になりました。   〇第15回通常総会に参加して 今回、初めて通常総会に参加しました。 普段会員の方々に直接お会いする機会がなかったので、貴重な経験となりました。 当たり前の話ではありますが、皆さんクロスジョブの運営にしっかり関心を持って参加されているんだ、ということがひしひし伝わってきました。 また、特に印象に残ったのが、理事の持永様のお話です。 堺事業所でも定着支援の会議でお世話になっており、その際にもお聞きしたことをお話くださいました。 「働く」という言葉の語源についてで、 ・「働く」=「はた」にいる人、家族、会社、社会の誰かを楽にしてあげること ・「仕事」=「仕える」こと。会社に仕える、職場に仕えるということ。仕えるとは隷属的な意味合いではなく、「何かしらの役割を持って誰かの役に立つということ」 というようなお話をしてくださいました。 障害者の方であろうが、そうでなかろうが、私たちは「働く」ということに対して、もう少し意識を変える必要があると感じました。 働くことはもちろん生きていくためですし、収入をもらわなければ食べていけませんので、私たちも利用者さんたちもそのような面を重視してしまうということがあるのだと思います。 ただ、その考えの一歩手前に、 「働くこと」=「社会のみんなを楽にしてあげること」 「仕事をすること」=「何かしらの役割を自分が持って誰かの役に立ってあげること」 という意識を持っておくべきだと感じました。 そのような意識を自分も訓練の中で持つこと、また知らない利用者さんに伝えてあげることを大切にし、これからも訓練を続けていきたいと思います。