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堺事業所の山本です。
8月2日に米田和子先生ご講演の「当事者支援と保護者支援」を受講しました。
今回も受講して、印象に残ったこと、感じたことについて報告いたします。
〇支援者の基本的な役割
私は普段、支援というよりはパソコン訓練の対応が業務のメインですので、
「支援者がどのように障害のある方を支援してあげればいいのか」
についてはおぼろげなイメージしかありませんでした。
今回は支援者の基本的な役割について学ぶことが出来ました。
それは
・障害によってできない、困ったことがある
→適切な方法によって「助けを求める」ことが大事だと利用者さんにわかってもらう
ということです。
分からない、困っている自分を受け入れること。
そして相手に受け入れられる方法で援助を要請すること。
これができた利用者さんたちを
「よくできたね」
と褒めてあげること。
それがまずは、支援者がする基本的な役割であると学びました。
私自身も幼少期、
「わからない」「できない」
ということを打ち明けるのが恥ずかしく、周囲に助けを求めることができませんでした。
今はできるようになりましたが、利用者さんたちにとってもこの壁はとても高いのだな、と認識しました。
けれども、「言っていいんだよ」ということを訓練の中でも少しでも印象付けることが、自分にはできることではないか、と思っています。
周囲に助けを求めることができれば、1つ1つ進んでいくことが出来る。
少しでも利用者さんを後押しできるように、意識していきたいと思います。
〇自己決定の大切さ
もう一つ、発達障害の当事者の方にとって大事なこと。
それが「自分で決める」ということの大切さだと学びました。
発達障害の当事者を子どもに持つ保護者の方は
・ついつい、子どもに「何でも」手助けしてしまう
・「ああしなさい」「こうしなさい」と指示ばかりしてしまう
などなど、子どもを思うがゆえの行動をしがちです。
けれども、それこそが子どもの自己決定の機会を奪ってしまうことにつながると米田先生はおっしゃっていました。
・自分で決める
→責任が生まれる
→責任を果たすために自分で頑張ることができる
→成功すると自分に自信を持つことができる
という流れを妨げてしまう原因となってしまう。
そうならないように、
・自分で決める機会を与える
・自分で決めることを応援してあげる
ことが保護者だけではなく私たちにも求められることなのだ、と思いました。
〇保護者を否定しない。知らないお子さんの姿を伝える
また、私たちが支援をしていくうえで、保護者の方との連携も大事と米田先生は仰っています。
支援をしていく上で知っておく必要があるのが、利用者さんの成育歴、大きく言えば「今までどのように生きてこられたか」。
子どものころはどんな子どもだったか、どんなことが得意で苦手だったか、学校ではどんな様子だったかなどなど、すべての様子を知っているのは保護者の方です。
成育歴や利用者さんの普段の様子を親御さんから聞くことも、就労支援の大事なポイントであることを知りました。
加えて、保護者の方と利用者さんがうまくいっていない場合。
この場合も、保護者の方との連携をすることで解消されることがあります。
保護者の方が今まで頑張ってきたことを否定せずに聞く。
なぜなら、保護者の方々はどんな形であれ、誰よりもお子さんたち(利用者さん)のことを思っています。
保護者の方々は今まで、保護者さんなりに頑張って来られたという事実をまずは私たちは認識する必要があります。
そのうえで、
・利用者さんが意思決定する場面が少ない→保護者の方に後押しをしてみる
・お家以外ではこんな場面で頑張っているよ、というのを伝えてみる
ということをし、保護者の方に利用者さんたちの新たな一面を伝えてあげることで、利用者さんと保護者の方の関係が改善することもあるそうです。
自分たちが事業所で見る利用者さんの姿だけではなく、
・事業所の外での利用者さんの姿
・今までの利用者さん
を知る。
そこまですることが、安定した支援につながるのだということを学びました。
〇まとめ
障害のある方への就労支援をするには、単に障害の知識だけではなく、具体的にどのように支援をしていくかを知る必要があるな、と感じました。
ケース支援をしている方にとっては至って当たり前のことかもしれませんが、私にとっては当たり前のようで真新しい情報でした。
・利用者さんたちに普段からどうアプローチするか、どう接するか
・困っている人たちは、どのように引っ張り上げてきっかけをつくるか
・利用者さんと関わっていく中でどのような情報を知っておくのか
これらが、就労支援をする上でキーになってくるのかな、と自分なりに考えました。
(抽象的な表現ばかりで、間違っているかもしれませんが…)
米田先生からお教えいただいたことを忘れず、自分の訓練の中で使えるポイントを見つけて、利用者さんたちとかかわる際に積極的に活用していきたいと思います。