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3月22日に『一般社団法人 ことのね主催「触法障害者の地域生活定着を促進する講演会」』に参加させていただきました。   障害のある方が罪に問われたとき、そしてそこから社会に戻っていく過程において、支援者が果たす役割の重要性について改めて学ぶことができました。   木原望氏(大阪刑務所福祉専門官)や中嶋慎一氏(統括保護観察官)からは、実際の業務を通して得られた経験や、福祉と司法の連携による支援制度について具体的に紹介され、制度の知識と現場のリアルが結びつく貴重な機会となりました。   中でも特に印象的だったのは、「居場所と出番」という言葉です。   居場所=安心して存在できる場、出番=自分が必要とされる役割。 これらの両方があってこそ、人は社会の中で生きていけるというお話に、深く納得しました。   この考え方は以前から大切だと思っていたことでもあり、「やはりそうか」と、再確認することができました。   居場所があっても役割がなければ無力感に繋がり、逆に役割ばかりを求められても安心できなければ疲弊してしまう――そのバランスが支援のカギであるという視点は、日々の支援の中でも意識していきたいと感じました。   また、もうひとつ興味深かったのは、「支援者の熱量が、時に支援対象者を苦しめてしまうことがある」という話です。   善意や熱意が強すぎるあまり、本人のペースを無視してしまうことがあるという指摘は、支援する側として身が引き締まる思いでした。支援とは「してあげる」ものではなく、本人の歩みに寄り添い、必要なタイミングで必要な形で手を差し伸べるものであるべきだという基本に、改めて立ち返ることができました。   今回の講演を通じて、制度的な知識だけでなく、支援者としての姿勢や心構えについても多くの学びがありました。今後も「居場所と出番」をキーワードに、相手の立場に立った支援を心がけていきたいと思います。