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働くために必要なことというと、・仕事上必要な知識と技術(機械操作とか・・・)・毎日の仕事をやりきる体力と生活習慣・「おはようございます」の挨拶、「すみません」と素直に言う謝罪の気持ち、「ありがとうございます」と感謝の気持ちを忘れない!といった点が頭の中にパッと出てきました。特に3点目は自分も日ごろ心がけ、利用者の方にも良くお伝えする点です。しかし、実はこの点はやはり基本点で、本書ではこのことプラス、働き続け、自立した社会人になるために、“人とつながる力、弾力性を養うこと”が大事と書かれていました。弾力性というのは、「不利な状況だったり、失敗しても立ち上がって、適応していくしなやかさ」ということの様です。 そういうことかぁ~!と自分自身に置き換えてみても実感することがたくさんありました。働く上では、仕事で失敗してしまったとき、うまくいかなくて落ち込むとき、時には職場の人とも意見がぶつかり悩んだりと、いろんなことがありますが、そんな時はもちろん職場のみんなに励まされ、違う視点の意見をもらったり、所長に叱咤激励、褒めてもらったり(笑)他にも友達に愚痴ったり、家族にアドバイスをもらったり、そんなことを通しながらまた「よし!やるぞ!」という気持ちになり頑張れます。もちろん自分自身でも、あ~でもないこ~でもないと自問自答するわけですが、自己解決する力はやはりこれまでの人との関わりの中で身に付けてきたものが大きいなぁと感じます。 こういった弾力性があるかどうかの背景には、その人のリスク要因(問題行動や社会不適応を起こす可能性を上げるもの。例えばいじめ、貧困、愛着不足、衝動性・攻撃性など)と保護要因(社会不適応を起こす可能性を予防するもの。例えば生徒同士・教師との絆、家族との良好な関係、自己効力感、問題解決スキルなど)が関わっているようです。 利用者のみなさんの中には、こういった観点からみると、いじめやご家族との関係の希薄性、失敗経験からくる不安と自己肯定感の低さ、いろんなリスク要因が複合的にある方も少なくありません。その為、人と関わることへの恐怖や一歩前に進む勇気が出なかったり・・・しかし、私自身もそういったリスク要因というものを知り、どのリスク要因はこれから一緒に変えていけるのか、そして日々の支援の中で、「自分っていいな!」「これは自信持てた!」と少しでも感じてもらえ保護要因を高める支援と訓練ができればと思います。今、実際にそういった視点で、まずは自分のしんどさが何なのか、人とつながり相談する力を一緒につけようと面談の中で話し始めた人もいます。少しでも前進し自分の辛さはどこから来るのかを整理し対策を一緒に立てていきたいと思います。  人とつながる力・・・人は皆、一人では生きていけないのですが、反面、競争教育、成果主義社会、勝ち組・負け組という時代の流れの中で、自分だけが良ければいい、自分が助かるなら他者のことが知らんふりという、人と人を分断する人間関係が生まれ、人とのつながりが薄れているなぁと実感します。しかし、そんな時代だからこそ人とつながっていける力が社会全体を豊かに前に進める力にもなるのだと感じます。 個人、会社、社会全体とつながる力を私もしっかり見据えて取り組んでいこうと思います。