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こんにちは、砂川です。 今秋はLD学会、職業リハビリテーション研究発表大会と大きな行事が続いたのでバタバタしていましたが、やっと落ち着いて仕事が出来る状況になりました。   今日は日本産業ストレス学会に参加しました。 朝は【発達障害を疑う社員に対する仕事を円滑にするための職場での配慮】のシンポジウムで、弁護士、産業医、保健師、支援者の立場からそれぞれのお話を伺いました。 このシンポジウムには、昨年度クロスジョブのグループ研修でご講演頂いた鳥飼総合法律事務所の小島健一先生が登壇され、改めて「企業との対話」について確認しています。   ポイントは、 ・合理的配慮の提供義務に障害手帳の有無は問わない。 ・どんな配慮があれば、能力を発揮できるか、と言うか視点で検討する。 ・精神/発達の目に見えない障害、特性に対する配慮とは対話を行うこと。   ということです。 産業医の方からは「企業はパワハラと言われることが気になって指導しにくい」という思いもあるとお話があがりましたが、小島先生は、対話があるからこそ本人に現状を認識することが出来、その過程が人を成長させる、仕事を通じて対話することが重要と繰り返しお話されていました。   この点は、今年度から本格実施している【大阪府障害者委託訓練(在職者訓練)】に関わっていて、ポイントになると思うところとズレはありません。 依頼先の企業様からはリアルな現場での困り感をたくさんお伺いしますが、ここでトコトン話を聞いて、向き合って、雇用に対する企業の覚悟を決めてもらうことは大切で、我々支援者の役割はその覚悟を専門知識をもって、寄り添いサポートすることだと認識しています。(企業とガチンコで向き合って、手応えがあったかな…、という体験も少しずつ増えています)。   障害者雇用、発達障害などの言葉が一般的になった時代だからこそ、本人だけに努力を求めるのではなく、企業がどの様にマネージメント、人材育成をしていくのか。ここを支えられる存在にならないと、これからの就労支援には対応出来ないだろうと感じています。   小島先生のお話を聞いて、この考えは間違っていないと確認出来ましたし、「本人が特性を認識していたら、次に必要なのは診断ではない。『私にはこういうところがあって、もしかしたら迷惑をかけるかもしれないけど、宜しくね。ありがとう』と伝えることが必要」とのコメントには大きく頷きました。 色んな利用者の方の顔が思い浮かびましたし、誰にとっても生きやすく、働きやすくなるためのキーワードだと思います。   また、私たち支援者も特性や配慮について「特別なもの」という認識を改め、「これがあれば戦力になる人が増えますよ」と少し肩の力を抜いて伝えていくことも大切かもしれませんね。   また、慶應義塾大学の島津先生の講演にあった「これからの働き方:主体的朗働」の考え方も興味深かったです。   主体的とは:人を中心に捉え、人間らしく、その人らしく、内発的動機付けであること。   朗働とは:働くことの意義・喜びを感じて、働き甲斐をもって、イキイキ働くこと。   仕事、働くの捉え方は千差万別ですが、支援の中で、働く楽しさ・面白さを伝えられるかどうかも、利用者の方の1番身近な社会人としての使命かなと思います。       砂川