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こんにちは、堺の徳谷です。 すごくパンチ力のあるタイトルですよね。   『障がい者だからって、稼ぎがないと思うなよ ソーシャルファームという希望』   「儲かる」ではなく「稼ぐ」という意味、そこに含まれる「働く人の主体性」について。事例を通して、とても考えさせられる内容でした。   事例は以下の4つ。   『ほのぼの屋』 京都府舞鶴市にあるフレンチレストラン (HPのレストランウエディングの写真も素敵です)   『がんばカンパニー』 滋賀県大津市にあるオーガニッククッキー製造販売で年商2億円   『ボーダレス・アートミュージアム NO-MA』 滋賀県近江八幡市にある、アール・ブリュット・アートミュージアム。   『『AJU自立の家』 岐阜県多治見市にある「小牧ワイナリー」 名古屋にあるITに特化した「わだちコンピュータハウス」   1つずつ紹介するのは本書に譲りまして、簡単に要旨をまとめると…。 ・「もっと稼げれば将来のことも考えられるのに…」という、誰しもが抱える想いから出発し。 ・適材適所で「やりがい」を見出しながら働き。 ・その人が持つチカラを見出しながら。 ・自立と働くことを自分たちのもとに取り戻す。   もっとくだいて言うと…   自分で働いて稼いだお金で好きなこと出来たら楽しいし、自立(定義はそれぞれですが)できたらピシッとした気持ちになるやん!しんどいこともあるけど楽しいで!   という本です。   ほぼ関西圏の事例なので、関西弁で紹介したほうがパワフルな感じが伝わるかなと。当事者の方、という括りではなく、「働かされる」から「働く」へ進んだ人たち。一生懸命に毎日の仕事に取り組んでいる人たちの言葉がたくさん詰まった1冊です。   障がいを取り巻く制度やこれまでの歴史を振り帰り、暗い話題にもしっかり触れられています。本書で取り上げられた4事例は、そこでナニクソ!とチカラいっぱいに活動して来られた方々の地域の歴史でもあります。   最後にソーシャルファームについて…   ~本書の性質上、障がい者の就職・自立をクローズアップしているが、実際には、通常の労働市場では仕事が見つかりにくい人を対象にした制度である。引きこもりと呼ばれる人や、ワーキングプアの派遣労働者、シングルマザーに高齢者から出所者まで、働きたくても働けない人を幅広くターゲットとしている。~中略~当人や家族だけでなく、地域の活性化も含め、社会の循環に大きな影響をもたらす可能性を秘めていることは間違いない~   と著者は述べています。社会的な働き難さ・将来の展望の持てなさは、もしかしたら働いている人の中にも言い出せずにいる方も多いのではと思います。そこには何の線引きもありませんよね。ある意味、本書はそこに切りこみ、踏み込んだ1冊でもあったのだと思います。