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こんにちは、堺の徳谷です。
新型コロナウイルスの話題をニュース等で追いかけていると、身近なことから世界的な動きまで、視点を上下左右・前へ後ろへグルグル引っかき回されるような感覚になりませんか?
「あ~、しんど」と言ってしまって構わないと思います…一息つこう…漫画読もう…と。
最近、『舞妓さんちのまかないさん』という漫画にハマっています。
料理の作り方を長々と書かない料理漫画。おススメです。
さて、今更ですが『ウイルス VS 人類』という本について。
日本の外来生物対策も担う生態学者さんが、本書では、こんなふうに言っています。
実際に外来生物の駆除、防除を担当している地方自治体の現場の人からなどは、「これはいつまでやればいいんですか」とよく聞かれるんです。それに対して僕はいつも「終わらないです」と答えるしかないんですね。日本がインポートとインバウンドに頼り続ける限りは、これは、終わらないものだと覚悟してください、と。
アメリカザリガニやブラックバスやセイタカアワダチソウなどは、日本から根絶することは最早不可能ですよね。
人間が活動範囲を世界中に広げ、そのスピードと頻度が増す限り、良くも悪くも未知との出会いは無くなりません。
そして、専門家の間をとりもつ役割である瀬名秀明さん曰く…
しかし実際のところ、私たちはパンデミックとたたかっているのではない。本当はこの現代社会とたたかっているのだ
これは瀬名さんの既刊『インフルエンザ21世紀』より。本書では、そこにもう少しつっこんで、現状に対する専門家の不在に言及しています。
科学・政治の専門家はいるが、社会的な不安が高まることに対する人文社会的な専門家(そんな「専門」が在り得るんでしょうか?)の不在。
自分で考えて判断して行動する、しかしその結果は自己責任論に陥らない。
そんな考え方が一般的になれば、社会全体の、また一人一人の「モラルが変わった」という意味で、僕たちは少し未来に進んだことになるのかもしれません。
瀬名さんは「私は小説家であり、感染症の専門家ではないが、想像力の専門家である」とも仰っています。未来に対して楽観的でいるためにも、いろんな想像をしたいですよね。
分散型社会が実現すれば、満員電車から解放される?
地産地消が進めば、食品ロスが少なくなって食費も抑えられる?
再生可能エネルギー、循環型社会が実現されれば…
未来も大なり小なりありますが、そのとば口に、僕らは常に居るんだと思います。
社会が変われば、そこではまた新たな人間的な悩みが現れるんでしょうけど。
その繰り返しが人文社会的な進歩なんだろうな、とも思うのです。
速報性の高いネットやテレビの情報に疲れたら、腰をズッシリと落ち着けて本を読むのがおススメです。