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こんにちは、堺の立川です。
1月9日に、大阪府発達障がい者支援センター アクトおおさか様の公開WEBセミナー、梅永 雄二教授による「発達障がいの特性理解から就労支援を考える」に参加しました!
先月参加しました自閉症カンファレンスNIPPONでも梅永教授のお話しを聞きましたが、前回は理論的な内容で、正直、難しいな…と思ったのですが、今回のセミナーは、具体例も多く、とてもイメージしやすい内容でした。
まず、セミナー内容を私なりにまとめてみました。
■現状
・ASD者の就職率、就職後の定着率が、他の発達障害(LD、SLD等)よりも低い。
→ASD者の就労上の課題:職場で仕事を維持することが難しい、人間関係の維持が難しい、ストレス対処ができない、他者を困らせるといった問題がある
理由:認知(実行機能)つまり見通しを持つこと、社会性が課題になっているから。(ソフトスキル面での課題)
このような課題の解決には時間が必要だが、従来の高校・大学では、職業訓練の機会がほとんどない
◎知的には問題のないASD者は、医療機関にかかる機会がない為、養育者や教育者が適切な対応を取れない。言うことを聞かない・わがまま・対人関係が上手くいかない…等の問題が出てきてしまい、
子どものとき→虐待(☆合わない世界に無理に入れようとすることも虐待です)やいじめ、非行などの問題行動
大人になると→ニート、うつ、ホームレス
という問題に発展することもある
■発達障害の人々の離職理由の8割がソフトスキル面
→その人の特性を把握(アセスメント)し、その人に合った仕事や環境を見出す、作り出すことが大切
具体的な方法としては
・半構造化面接(傾聴のカウンセリングではなく、視覚化された質問項目を読み上げ、本人に○をつけていってもらう)の実施
→自覚している課題や、過去に他者から言われたことなどを、本人から聞いていく
・BWAP-2(4つの領域尺度:仕事の習慣・態度、対人関係、認知スキル、職務遂行能力 における就労スキル評価)を利用する
→認知スキル(長さを測る能力など)は高いが、他の領域の偏差値が低いなど、その人の課題を客観的に整理することができる。自己評価と他者評価を比べ、自己理解を深めることも可能。
■就労に必要な支援とは
①適切なジョブマッチング
②同僚上司の受け入れ体勢を整える
③企業への自閉症の理解教育
④職場での合理的配慮
⑤長期的サポート
◎職場実習を通して現場での環境の影響や対人関係、休憩時間の過ごし方などをアセスメントすることが大切!
■感想
まず、ASDの方々の多くが、就労に困難を抱えていて、そのことが大きな社会問題に繋がっていることは、先日の職員会議でも、代表や阿倍野の浜本さんのお話しにもありました。
虐待やいじめ、ニートやホームレス…単語だけ見ると、それぞれ独立した問題のように思えますが、非常に関連性が高いことを知りました。就労支援事業の社会的役割の重要性を、今回のセミナーでも感じることができました。
ソフトスキルに関しても、以前のブログでも書きましたが、
できること・できそうなこと・できないことを整理し、出来ないことは援助してもらう・援助要請の力を身につけることが何よりも大切ですね。
まずはその人の特性を受け止め、ではどうすればその人が過ごしやすい環境を作ることができるのかを考えていく。そのためにも、日々のアセスメント、そして、ご本人の自己理解を深めていくことが必要だと再確認しました。
セミナーの中で梅永教授が仰っていたことですが、日本の企業はたくさんありますが、発達障害者を雇用し、合理的配慮の取り組みを行っている企業はまだまだ少ないとのことです。先輩方の日々の開拓記録から見ても、それが現状なのだと思います。
先日の職員会議で、各事業所それぞれに、地域との関わりを密に動いていらっしゃることを知りました。私もこれから、クロスジョブの事業を広めていくこと、色んな人に知ってもらうことを、先輩方と同じように頑張っていくことになると思います。その取り組みが、目の前の利用者様だけでなく、働く上で困難を抱えていらっしゃる方、そして社会問題の解決に、きっと繋がっていくと、そう信じたいです。
以上、セミナー内容の報告と感想でした。
さて、前回のブログ(投稿日が12/28になっているのですが、実際書き終えたのは1/4です…)にて、今年は研修報告をすぐにアップする!という宣言をしましたが、早速実行することができました!自分で決めたことを実行出来ると、とても気持ちが良いですね。
昔通っていた学習塾で、復習復習と口酸っぱく言われたことを思い出します。せっかく学んだことは、すぐに内容を整理して、自分の中に落とし込まないともったいないということを今更ながら実感しました…笑
少し話は変わるのですが…
私は現在社会人4年目で、クロスジョブの前に2社に勤めた経験があるのですが、今までは福祉とはほぼ関わりのない業種でした。
自分の仕事が社会を良くしているという感覚はなく、自分が過ごしている場所だけで世界は完結していました。
職場は梅田近辺だったので、阪急百貨店と阪神百貨店を結ぶ歩道橋の上で、きらきらと輝く梅田の夜景を背景に、寒空の中、蹲っているホームレスの人を何回も見たことがあります。当時の私は、寒いだろうな と、どこか他人事で、通り過ぎるだけでした。
今も、彼らの生活をすぐに変えることは、私にはできません。しかし、クロスジョブでお仕事を始めて、色んな人のお話を聞く中で、社会問題は自分と関わりのあることで、決して他人事ではないのだと思えるようになりました。
社会人4年目にしてようやく、「社会人」のスタートラインに立てたような気がします。
まだまだ、社会を変える!なんて大きなことは言えないし、知らないことばかりですが…
まずは、一人前に業務を遂行出来るようになることと、研修報告をその日のうちに書き上げることを目標に、頑張っていきたいと思います!笑
改めて、今年もどうぞよろしくお願いします!
立川