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こんにちは。砂川です。 昨日はクロスジョブグループの第7回目の研修会がありました。昨年度はコロナが流行し始めた時期でしたので開催中止になりましたが、本年はオンラインを交えながら開催することが出来ました。 今年度の前半は研修関係が軒並み中止になり新人や勤務年数の若い職員の学びの場が極端に減っていたので、対策や開催方法を模索しながら研修の時間を作ることが出来たことは良かったです。運営の皆様、ありがとうございます。お疲れ様でした。   さて、本年のグループ研修は、外部講師として、シャープ特選工業株式会社の顧問・持永恒弘様に「企業における障がい者雇用と支援者に期待すること」のご講演、NPO法人DDAC(発達障害をもつ大人の会)代表の広野ゆい様からは「発達障害のある方の支援について」のご講演を頂きました。 また、弊社スタッフ4名が事例発表に取り組み、日々の実践や学びの報告が行われています。   持永さんのお話では、企業の目的として、(1)一般企業;より多くの利益を得ること、(2)特例子会社;より多くの障害者を雇うために必要な利益を事業(業務)で得ることとお話を頂きました。一口に障害者雇用と言っても、一般企業と特例子会社では考え方が異なるので、私たちが就職活動の支援をする際は、それぞれの組織が目指すところや性質と利用者の方のタイプ、希望する働き方、労働観とのマッチングも大切になるなと考えさせられました。 また、最近は特例子会社を立ち上げる企業が増えており、特例の中でも障害者雇用に対する考え、取り組み方は多様化しているように思います。何が正解というものはないので、支援者がいかにそれぞれの企業のことを知れるか、そこに合う利用者の方はどんな人かということを考えることがポイントであろうと思います。   講演の中ではシャープ特選工業株式会社の歴史にも触れて頂き、シャープ株式会社の創業者である早川徳次さんの障害者雇用の取り組み、考えをお話頂きました。特選の歴史や企業見学や実習オープニングなどで何度もお聞きしている内容なのですが、徳次さんの【誰も彼も幸せであるためには、誰も彼も適職を持つということである】(「大阪府身体障害者雇用促進協会(1949年発足/現:一般社団法人 大阪府雇用開発協会)発行のH.E.C創刊号(1950年・昭和25年発刊)に創刊の挨拶)や、何かを与えるより自助自立のための環境を提供することが大切であるとの考えは感銘を受けるところで、私たちが目指す「障害があっても(それ以外にも働くこと、生きることに困難さがあっても)一般社会で働くための支援をする」というミッションに共通点を感じます。 企業目線でのお話を通じて、自分たちの使命を再確認する時間となりました。   また、広野さんの講演では、脳の特性のお話を通じて、異文化交流を行うように発達障害の方と関わってほしいとのコメントを頂きました。本田秀夫先生の著書に「発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち (SB新書)」がありますが、まさに「種族」や「文化」の違いとして捉えていくことが必要で、多数派に近づけるための支援や関りは暴力にもなりえるのだろうと思います。TEACCHでも「自閉症の文化」「学習スタイルの違い」というキーワードが使われていますので、私たちがこの世界観をいかに知れるかということが、支援の質を左右していきます。 ただ、今回のお話を聞いていて面白いなと感じたことは、広野さんが交流というキーワードを使われたことです。文化を知り、ありのままの本人を受け止めることは必要なのですが、それと同じ様に多数派の見え方、考え方、感じ方を伝えることも大切で、この別世界のものを痛みにならない範囲で交わらせる、または、知り合っていくことは自己理解の支援で必要な過程になります。これを異文化交流というキーワードで打ち出してい頂いたことはちょっとキュンとしてしまいました(笑)。     バタバタ毎日ですが、勉強って楽しいな、それを実践できる場があることは幸せだなと感じた1日。また明日から頑張っていきたいと思います!(^^)!       砂川