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こんにちは、堺の徳谷です。
タイトルの研究・実践発表会。
昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となっておりました。
今年は人数制限をはじめとした感染対策を徹底した中での開催。
発表者として砂川さん、来年度以後自分も発表をすることを想定して徳谷も聴講者として参加させていただきました。
2日間の日程の中で…
■基礎講座
■特別講演・パネルディスカッション
■分科会×2
という内容。
以下、各内容を簡単に振り返ります。
■基礎講座「精神障害の基礎と職業問題」
・心の病のメカニズムは身体の場合と同じである
・ストレスとうまく付き合っていくための支援が必要
・医療機関との連携が重要だが、実際は受診時間も限られているため難しさもある。
・処方箋の内容を把握しておき、主治医が症状のどこをメインターゲットと捉えているかを知っておくことも重要である。
…などなど基礎的な知識から合理的配慮の実例~支援者に求められる資質について。
■特別講演「コロナ禍における変化とチャレンジ」
・株式会社ベネッセビジネスメイトの取り組みを紹介
・コロナ禍での業務方法の大きな変化・生産性向上への取り組みは障害者雇用においても同様
・感染対策を最優先することで業務量がゼロになってしまう業務もある(各部署への郵便物の個配、施設運営業務など)
・リモートワークのガイドライン作成~非常事態宣言緩和後の働き方のノウハウ共有など
■パネルディスカッション1「メンタルヘルス不調による求職者への対応」
・全国的な調査結果からも、休職制度・残業や勤務時間の制限・定期的な面談などが多くの企業で実施されていることがわかった。
・企業内部のみで完結するのではなく外部機関による「事業場外資源」を利用したリワークもはじまっている。
・パネリスト企業2社は事業所外資源を積極的に利用・補助的に利用、とスタンスの違いがあった。
・「一人にさせない」孤立を防ぐ支援を行いながら復職を目指す姿勢は共通。
■分科会 難病・高次脳機能障害
・自分の困りごとを上手く伝えられない当事者の支援を、どう行うか
・難病サポート事例自体が少なく、障害者雇用率にも含まれない。だからこそリハビリテーション充実の必要性がある。
・当事者グループの活動支援なども行われている。(炎症性腸疾患などの事例紹介)
・手帳を持っていない方の支援の仕組み・法制をどう整えていくかが課題。
・枠組みだけではなく本人の心理的な面を否定しないための学びの機会も必要
■分科会 学校から一般雇用への就労
・企業での現場実習は、基本的にほとんどすべての学校で行われいる。(秋田県でのアンケート結果に拠る)
・就労体験段階➡就労選択段階➡就労移行段階の3度に分かれていることも共通。
・何よりもセルフ・アボドカシー(合理的配慮や権利擁護を求めるためのちから)が大事
・上記の流れに乗らない方でも、ご本人の「ここで働きたい!」という意欲が大きく就業への後押しとなるケースもある。
書き出してみると、僕が参加したプログラムは実際の雇用場面での話題が多かったように思えます。
雇用は進んできたが継続を支えるには?見逃されていたニーズ(難病など)の雇用創出は?
新たな課題ではありますが、どの場面においても基礎講座で述べられていた「支援者に求められる資質(知識・スキル・姿勢)」が大切であることは変わらないと思います。
また、「コロナ禍での変化には対応してきた。しかし、今の手法がいつまで通用するかという危機感もある」との企業の意見も印象的でした。ZOOMなどリモートでのコミュニケーションが確立された反面、対面でのコミュニケーションから得られていた「何か」が失われていく危機感があります。まず、リモートコミュニケーションを誰もが「希望しているか」?という想像力がカギなのかもしれません。支援者に求められる資質の「姿勢」の部分にあたります。
2日間の参加で、立ち止まって考える時間をいただきました。
ありがとうございました。