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こんにちは。堺の徳谷です。 8月の下旬に、米子にあります 月と森 大山保養センター を利用しました。 今回、どうしても行きたい場所が2カ所ありました。 その1つ、たぶん僕くらいしかワザワザ行かないと思うので、読書報告と一緒にご紹介します。   今井書店本の学校 今井ブックセンター 皆生温泉街からほど近くにある、なんてことない郊外型の書店…と、侮るなかれ! 今年で創業150年(明治5年創業)を迎える、山陰の文化を支え創ってきた出版・書店・啓蒙活動の拠点なのです。 入口すぐにある今井書店出版物コーナーから持ち帰った目録には、福祉分野の本も多くありました。堅すぎず、柔らかすぎないラインナップが魅力です。 その中から、鳥取県立図書館が発行した冊子『とっとり文学の情景』を購入。 志賀直哉の『暗夜行路』に大山が出てくるとは知らなかった…。水上勉が山陰を舞台に書いた小説も気になります。   併設されたシマトリというショップには民芸品も多く、そこにポツンと置かれていた『リーチ先生』原田マハ 著(バーナード・リーチの半生を描いたフィクション) を購入。民藝=長野県松本市だと思っていたので、目から鱗。帰りのバスで一気に読み終えました。   さて、それ以外にもこの間いろいろと読みました。   『なぜ人と人は支え合うのか 「障害」から考える』 渡辺一史 著 『こんな夜更けにバナナかよ』の著者が、「支えるって、なんだ」を問いかけています。健常者同士も支え合って生きている、大事なのは精神的自立なんだ、と。「支える⇔支えられる」「教える⇔教えられる」は主観的かもしれませんが、「自立生活運動」のうねりや、「居宅介護事業」が生まれた歴史は「当事者の方々に教えられて来た」という事実であり、もっと広く知られるべきだと感じました。   『発達障害に関わる人が知っておきたい』シリーズ2冊 浜内彩乃 著 福祉分野の本やテキストは数あれど、どれから手を付けたらいいやら…そもそもこの本は、何をどこまでカバーしているんだ?と、悩むこともしばしば。しっかりポイントを押さえてくれている本に出合って、読んでいて嬉しかったです。   『香君』 上橋菜穂子 著 稲・米・病虫害をテーマにしたファンタジー小説です。 植物は自分で動けず、もっとも弱い存在のはずなのに、僕らがそれを食べることで命を繋いでいる時点で「弱肉強食」とはなんなのか? 根粒菌や土壌の成分について、固有名詞を出さずにその存在を示唆する書き方も本当に上手だなぁ…と夢中で読みました。   米子では、しっかり黄金色になった稲の刈り入れが行われていました。 早期米?あるいは酒米?もしや昨今の気候変動のせい?畦には彼岸花もなく、大阪とは本当に気候が違うんだなあ、と。風景を見るだけでも楽しめる山陰の旅となりました。