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 猛暑の8月も過ぎ、朝晩はめっきり涼しくなり、秋の気配を感じる時期に入りました。クロスジョブの運営する2カ所の事業所の8月実績は、3名の方がめでたく就労退所=就職されました。何より、堺のFさんが、就職されたことの意味はことのほか大きく、ホームページの堺の紙面の新着記事で、担当したスタッフが、就職に至るまでのFさんのがんばり、苦労を詳細にアップしていますので、ご覧ください。 さて、9月は、ヘレンケラー女史来日を記念して始まった障害者雇用促進月間です。各地で雇用促進の企画が催され、また、障害のある方の就職面接会等も行われます。ありがたいことに、私たちの事業所にも、4社の企業様から、求人情報を頂いている状況です。企業様の要求内容、水準、そして、障害のある方ご本人にマッチした仕事、職場環境という、双方のニーズにかなう状況を作り出していくことが、私たちに求められる役割です。浮き足立つことなく、しっかりと丁寧、かつタイムリーな仕事をしていきたいと思います。 さらに、毎年秋になると、多くの就労移行支援事業所が、定員割れという状況を招きやすい時期でもあります。就労退所者が出ても次の新しい利用者が来られないという状況になるようです。裏返せば、新しいお客様に来ていただく事業努力が求められる訳です。この点が、「通ってきた頂く」他の就労系福祉サービスとは根本的に異なる面で、このことをしっかり頭に入れて事業者は事業計画を進めなければなりません。たとえば、就労移行支援の利用を希望される方は、就職をしたい方々ですから、何より重要なのは、就職実績、「ここを利用したら就職できる」という信頼を持って頂くことです。さらに必要なことは、そうした就職をしたい方々は、どんなご支援が必要な方々なのかをリサーチし、その方々が、「ここなら適切な支援をうけれるのではないか」と思ってもらえるような事業努力、工夫をはかること、すなわち事業コンセプトの明確化です。クロスジョブのコンセプトは、当ホームページに記載してあるクロスジョブグループの憲章と5原則です。 加えて、クロスジョブでは、事業所の月間目標を5つ設定しています。①契約者数27人、②稼働率124%、③就労退所者1人、④就労退所候補者2人以上、⑤全利用者の3ヶ月目標の設定 この5つを目標に、毎週の事業所会議で達成に向けた議論と具体化を進めています。ある意味で、民間企業的な仕事の仕方、意識が求められます。私たち自身がこのような意識を持てるようになったのも、企業出身者のスタッフのおかげです。私が長年働いてきた福祉の世界、とりわけ福祉現場の会議では、決めた目標ができなくてもまた次の目標に引き延ばしして済ませてしまうことがたくさんありました。「できなくても仕方がない、それは・・・・」と、お客様の障害のせいにしたり・・。しかし、この3年間、「決めた目標はやりきる」という厳しさにスタッフ全員が向き合い、背筋を伸ばしてきたからこそ現在の実績が達成できたものと自負しております。これからも、こうした甘えが出やすい業態だからこそ、さらに精進していかねばならないと思ってます。 今、福祉サービスを利用される方々のニーズが多様化し、そのニーズに応えることを第一に考えることが、事業者に当たり前のように求められる時代、そして、そこに我々自身が向かっていくためには、福祉の仕事の仕方も、そこに携わる我々自身の意識も、大きく変えなければならないと思います。そして、何よりそれは、「この子らに世の光を」と問うた糸賀先生から始まる福祉の歴史の流れの中で、福祉サービスを受け継ぎ、担ってきたものこそが、やりきらなければならない使命ではないかでしょうか。