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初夏の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。お忙しい中、当法人設立5周年の記念の集い、懇親会にご出席いただき、誠にありがとうございました。  クロスジョブ設立5周年記念の集い、その後の懇親会には、69名の方々に御出席いただき、当法人のスタッフを含めると100人を超える方々にお集まりいただき、5周年にふさわしい集いとして執り行うことができました。   また、今年は、法人本部がある堺市ではなく、初めての大阪市内開催とさせていただきました。 昨年1年間で、就労継続支援A型事業所が40か所、就労移行支援事業所が30か所と増加し続ける大阪市内で、クロスジョブ阿倍野、クロスジョブ梅田が、皆様の期待に応えるために、そして、当法人初の府外事業所であるクロスジョブ草津を滋賀県社会就労事業振興センター、城センター長のご講演から頂戴しました期待にしっかり応えていく思いを込めての開催地の選定でありました。遠方よりご出席いただいた皆様には、大変御無理をお願いし誠にありがとうございました。 今回の集いを開催するに当たり、これまでの5年間を振り返り、向こう5年を見据えると、なによりも驚くことは、障害者雇用の世界が、劇的に変わってきていること、また今後、我々の予想を超えて変化していくであろうということです。2013年4月、民間企業の障害者法定雇用率2%への引き上げに始まり、本年4月からは、障害者雇用が、常用労働者100人を超える企業に拡大、2018年には、精神障害者の雇用義務化へ進むとともに、障害者権利条約批准、障害者差別解消法の制定から改正障害者雇用促進法に基づく差別禁止・合理的配慮が求められ、企業の皆様にはこれまで以上のご努力が問われる時代になっていきます。 そのような時代に向けて、企業の皆様とのこれまで以上の質の高い連携を求め、今回の集いでは、まずはじめに、株式会社ダイドーの向様から、「障害者雇用、企業にできること」と題して、クロスジョブから就職された方への合理的配慮の実践のお話を伺いました。お話の中で、彼が会社の一員としてしっかり戦力となっていること、そのうえで、支援者の粘り強い連携、定着支援、そして何よりも家族のサポートへの信頼があったからこそ、継続雇用へと至っていることがよくわかりました当日は、お母様にもご登壇いただき、親としての不安や期待を語っていただくなど、企業、支援者、家族の語りの場も開催することができました。 現在クロスジョブをご利用されている方のご家族も4家族ご参加いただきご子息の「これからの見通しが見えてよかった」と安心をされるとともに、家族の立ち位置も学ぶ機会になったとのことです。 また、参加いただいた企業も昨年の倍の10社となり、いずれも「参加してよかった」とご感想を頂戴するとともに、今後の連携を深めあう場となりました。さっそく週明けから、初めてご出席いただきました企業様と雇用に向けて調整が始まっています。 その後、休憩をはさみ、「クロスジョブ5年の歩み」の上映、そしてそのあとに、これからのNPO法人クロスジョブを象徴する初企画、チャレンジャーズ(クロスジョブ就職者の会)事務局主催の3年継続就業者の表彰式へと進み、11名の方が表彰状と記念品を受け取られました。 会場は、参加者の皆様の万感の拍手が鳴り響くとともに、支援者家族にとっては、共に歩んでこさせていただいた重みをかみしめる、感無量のひと時となりました。  昨今、「就職者は増えたが、継続就業、職場定着が、課題」といわれる中で、これからは、その主体者である方々自身が互いに継続して働き続けるために取り組んでいく活動が何よりも重要になってくると考えています。そのため、今年度より、チャレンジャーズの参加者4人が、当法人の正会員として加入され、チャレンジャーズ事務局を立ち上げ、法人の事業として、当事者による継続就業事業(チャレンジャーズ事業)を作り出していきます。      表彰式の次は、もう一つの新たな独自事業として取り組む、プール学院大学と連携するキャンパスチャレンジ事業について、プール学院大学学生支援センター、松久准教授に、「『キャンパスチャレンジ』スタートに向けて」と題して、ご講演いただきました。この取り組みは、ご参加いただいた方々のご感想の中にも、とっても良い事業だと好評をいただいています。プール学院大学とクロスジョブの就労移行支援事業所が連携し、大学在籍時にクロスジョブを利用し、卒業とともに就職へ、学生、家族、大学、支援者、企業、誰もが、WINWINになる取り組みでぜひ、結果を出していきたいと思います。   最後のご講演として、クロスジョブ草津開所にあたり、滋賀県社会就労事業振興センターの城センター長から、障害福祉発祥の地ともいえる滋賀県において脈々と受け継がれている思想と取り組みをお話しいただき、クロスジョブの全職員が、草津開設の重みをかみしめることができました。歴史に恥じないよう、新たな歴史を創り出す思いで頑張っていきたいと思います。 エンディングは、「地域とともに、これから」というテーマで、堺市唯一の特例子会社で、堺市障害者雇用貢献企業に認定されているフジアルテスタッフサポートセンター株式会社の幸センター長様からご挨拶を頂き、また堺市内からのご参加も多数いただき、向こう5年を見据え、NPO法人としての使命である「地域をつくる」思いを高めることができました。   最後に当法人の副代表理事、多木より、これまでの感謝と今後の末永いお付き合いをお願いし閉会、懇親会へと至り、多くの皆様からの温かいご挨拶と各事業所からの企画で大盛況ののち幕を閉じました。 クロスジョブは、これまでの5年間の取り組みの中で、既存の福祉サービスになじめない発達障害や高次脳機能障害のある方々への就労支援の基本的な支援内容を確立、また、真の就労移行支援事業の確立をめざし、事業者責任を明確にした業務内容を確立してきました。その一方で、昨年は、多くの期待に応えていくために、「感情労働」としてのわれわれの労働をいかに持続力ある労働へと高めていくか、という新たに乗り越えていかなければならない課題も突きつけられた年でもありました。 こうした中で、これからの5年間を「障害のある方が企業で働き続ける地域社会づくりに貢献できる持続力のある会社へ成長する」ことを目標に掲げて頑張っていきたいと思っています。  そのための試みのひとつとして、今回の集いがありました。全職員が、ご参加いただいた皆様から、クロスジョブの歩みとこれからの期待などを伺い、クロスジョブの一員であることへの喜びと希望を持ってもらうことでした。多くの職員がそれを感じ取ることができましたこと、本当に感謝いたしております。 最後に、あらためて、クロスジョブの立ち上げから今日に至るまでの5年間、御出席いただいた皆様方をはじめ多くの方々のお力添えを頂けたからこそ今日があること、社員一同、深く感謝いたすとともに、これまで皆様方から頂戴したご尽力に恥じないよう、これからも社員一同切磋琢磨していく所存であります。今後とも引き続き叱咤激励の程、よろしくお願いいたします。      特定非営利活動法人クロスジョブ 代表 濱田 和秀            (注記)下記に、5周年記念集いパンフレットを掲載しています。当日配布させていただいたパンフレットの最後に掲載した統計資料と若干異なっております。2013年度の就労退所者数の集計数の誤りの修正と企業関係統計(雇用企業数推移)を加えました。合わせて、ご参加いただいた方々のアンケートを掲載しております。ご参照いただければ幸いです。 5周年の集いメインパンフ 会5周年アンケート集計(HP掲載用)