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2018 クロスジョブ障害者雇用促進フォーラム 企業訪問 第19弾
9月30日に開催する「2018年度クロスジョブ雇用促進フォーラム」企画として、3年勤続の皆様の職場をご訪問させて頂いています。今回は『株式会社日立物流西日本』で勤務されているKさん、そして企業の宮川様にインタビューを行いました。
Kさんは物流倉庫内で梱包などのお仕事をされています。
働き続けるために必要な事は何か、ご本人、そして企業の方にお話をうかがいました。
◆ Kさんへのインタビュー ◆
Q)勤務時間は?
Kさん「火曜日から土曜日までの9時から18時です。休憩は11時半から45分、15時から15分休憩です。」
Q)お休みの日の過ごし方は?
Kさん「漢字検定の勉強をしています。去年準2級を取りました。今1級を目指して頑張っています。」
Q)通勤時間や通勤手段は?
Kさん「バイクで15分くらいです。」
Q)訓練で役に立ったことは?
Kさん「体力がつきました。ビル清掃をしていました。」
Q)就職して良かったことは何ですか?
Kさん「話す人がいっぱいできたことです。お昼休憩に話すことが楽しいです。」
Q)仕事のやりがいはありますか?
Kさん「難しいです・・。好きな作業はシュート下で商品をオリコンに詰める作業です。」
Q)就職したときと現在で自分が変わったなと思うところは?
Kさん「わからないですが、作業は速くなったと思います。人間関係も良くなりました。」
Q)給与の使い道は?
Kさん「貯金しています。」
Q)これから頑張りたいことは?
Kさん「分からないですが、これからも同じように頑張りたいです。これからも働き続けたいです。」
Q)就職を目指している利用者の方へのメッセージ
Kさん「頑張れば結果がついてくるので、頑張ってほしい。」
◆ 企業様へのインタビュー ◆
Q)Kさんの採用の決め手は?
宮川様「採用前に実習を行ったのですが、指示したことをきっちりとやって頂けたところと、不明点やわからないときに事前に指示した通りに対応頂けたところです。『わからなかったらここに来てください。こういう風にしてください。』と言ったことをきっちりできていたので、お願いしても大丈夫かなと思い、採用させて頂きました。」
Q)採用して良かったところは?
宮川様「まずはきっちりと休まずに来てくれるというところが大きかったと思います。採用当時の仕事が今は無くなってしまったので、担当業務が変更になりましたがしっかり対応してくれています。
あとは、決まった時間、決まった場所でローテーションを守ってくれるというのは、休みが多い方や遅刻する方がいる中で、それをせずにちゃんとこなしてくれるというところが大きかったところです。一定のペースをずっとこなしてくれるというのは作業性を図る上では、効率よくできていて、プラスであると思います。」
Q)最初の印象と現在の印象との違いは?
宮川様「最初は自分の世界に入っているというか、黙々というところではあったのですが、最近では、一部の方と仲良く会話されている姿を見て、慣れてくれば自分から発信してコミュニケーションを図れる方だと感じました。Kさんは人とコミュニケーションを取るというところが、時間をかければできている。それが驚きました。新しい発見でした。」
クロスジョブ 今村「Kさんが就職してよかったこととして、話す人がいっぱいできましたとお話しされていました。」
宮川様「本人もそう感じていたのですね。良かったです。」
Q)配慮しているところはありますか?
宮川様「急かすような作業には当てはめないようにはしています。一定のリズムでできるようなところに配置しています。1列に何人かいて、機械が回っているなかで振り分けられたものを仕分けしていく職場の環境なので、自分のペースではないのですが、そこでも負荷がかからないような配置にするように心がけています。」
Q)大変だったことや困ったことはありますか?
宮川様「何回か自分の判断で間違ってしまったことがあったので、それがもう一度起こらないよう、『わからないことがあったらこうしてくださいね』と伝え、周りの人にもそういうところを気にしながらついてもらうようにということをやっています。本人の中でもイレギュラーのパターンをレギュラー化していけたのではないかなと思います。」
Q)会社の中で取り組んでいることは何かありますか?
宮川様「会社に対しての意見を従業員の皆さんに聞く職場懇談会を行っています。その中でシュート下の作業は、個人の担当の範囲を決めずに皆さんと協力して動くので、作業の範囲が極端に狭い人がおり、作業量にばらつきがあると不満が出ました。今は何番から何番までというところを明確に決めています。もし荷物が詰まっているところがあれば、慣れたベテランの人に手伝いにいってくださいと言っています。
管理者目線だと、生産性が上がって、効率よく作業できれば一番いいのですが、作業者目線だと、楽になればいい。その楽と生産性がよくなることがマッチしているところがみんなが喜ぶことなので、無理に作業性を上げるためにしんどい作業を強いると作業者が楽ではないので、マッチするところを探しながらやっています。楽になるもので何か投資して、結果効率も上がれば、その分を回収できると思います。」
Q)これから頑張ってもらいたいところは?
宮川様「今やっていないところを覚えてもらうことができればいいと思っています。内容が複雑で、判断基準があるものを自分の判断でする仕事があり、できればそこをやってもらいたい。人との応対が発生するような、納品されたものを運転手の人に指示を出して、数量を検品する入荷の作業がノータッチになっているので、そこに関してはできるかどうか微妙な感じです。
いろんな人たちがいるので、初めての方に1から10まで指示しないといけない、そこに関しては難しいかなと正直感じています。ピッキングなど、一連の流れが確立しているものはやって頂いていたのですが、アドリブで動かないといけない入荷検品はハードルが高いですね。それ以外のシュート下やインダクションという物を投入するところはやって頂いています。」
Q)障害者雇用の現状は?
宮川様「現在4名働かれています。そのうち1名は事前情報では対人のコミュニケーションが苦手ということは聞いていたのですが、今のところそんな風には見えない。見た目では分かりにくい苦手なことを持っている方が増えているのかなと思います。聞いていた通りでないと他に違う特性があるのではないか、と少し不安になることもあります。」
Q)働く上で必要なことは?
宮川様「1つ目は挨拶だと思います。2つ目は内容を理解しているかどうかを伝えること。内容を復唱できているか。本当にわかってくれていることが必要かなと思います。わからないところや、ここはわかったということを自分から発信できれば、教える側としてもわかりやすい。3つ目は出勤もきっちり、できれば、無遅刻無欠勤、仕事中さぼらない、というところは必要かなと思います。誠意としてさぼらず、真面目に働くことが大事かなと思います。」
《インタビューにご参加いただいた皆様》
◇インタビューイ:
株式会社日立物流西日本 宮川様
株式会社日立物流西日本 勤務 Kさん
◇インタビュアー:
クロスジョブ堺:今村、達中
クロスジョブ鳳:増田