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福祉の仕事は、つくづくむずかしい、しかし、だからこそ、やりがいがある
先日、こんな会話をした。「福祉の仕事は、『自分がなにをしたかではない』って昔、先輩からよく言われたね。」、あらためてこの言葉の意味の深さを感じるこの頃である。
就職したころの福祉を振り返ると、今でも鮮烈に脳裏に残っていることがある、、、いつも英書を読んでいる先輩がいた、ある日先輩から、「自閉症ってしてるか?」と聞かれた、今では当たり前に語られる言葉だが、当時まだ、その言葉を知る人は、僕が知る限りはその先輩しかいなく、僕自身も何も知らないで、仕事をしていた自分が今では、恥ずかしくなる、、、「利用者のHくんが、あのスチームの上で寝ながら、こっちを見ているが、それを余暇だと思うか?」 こんな風に、彼をどう思うか、どう見るのか、などなど、毎日、毎晩教えられた。そして、いつも最後は、「福祉は、自分がなにをしたかでないんだよ、そうなったら傲慢になる、支援者でなく、支配者になると、、」戒められた。
福祉が事業化した弊害、負の側面がじわじわと忍び寄って、それは、福祉の仕事観にも。以前、「僕が一番開拓してる、一番、就職者を出してるのに、、、、」と評価を求めてきた人がいた、その人からすれば、こんな価値観は、疑問符だろう。
なにを、仕事から、お客様=利用者から学んだのか。利用者の方々から、「どうしてだろうか」「どう思えばいいのだろうか」と、学ぶ姿勢こそ、共感につながる。社会の多数派の考え方や環境から苦しんでいる方々が、その壁に向き合う。支援者は、そのお手伝いをさせていただき労働の糧をもらっている。このプロセスは、簡単なものではない。だからこそ、自分の思いどうりに行くと絶対に慢心してはならない。むずかしいのは当たり前、だから、失敗することの方が多い。その失敗から学ぶしかない。しかし、そこには、思いもよらぬ発見がある。そして、そのために、様々な書籍から学ぶ。ASD、脳科学、障害観、、、、、新しい考えが日々広がっている。そこが、この仕事の醍醐味であり、ぶれてはいけない柱である。
今、多くの就労移行支援事業所が、「来てくれる利用者がいない」「利用者確保」と言っているが、利用者確保という言葉そのものに傲慢さを感じる、まさに市場化の思想である。福祉の思想は、様々な困難から、就職したくてもできない、その準備である就労移行支援事業所にも通えないでいる方々にどうサービスを届けるのかである。まさに、社会的課題に浮かび上がっている「大人のひきこもり」と言われている方々への支援が、問われ始めている。そこにこれからどう挑むか、である。