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この度、産業用ガスの製造・販売・保守等を手がける企業へ、事務補助職としての就労が決定いたしました。クロスジョブへの通所期間は7カ月でした。
当初は、求人検索をしていて、たまたま発見した求人で、この求人を発見した時は、まだクロスジョブ札幌に通所を開始してから半年も経過しておらず、失業手当も受け取っていたことから、焦る気持ちはさほどありませんでした。
また、自分の障害の内容と、これまで障害者枠での就職口が決まるのに悪戦苦闘してきたという経緯を踏まえると、今回は決まらなくても仕方があるまい、という気持ちのほうが強かったように思えます。しかし、人間の運命はわからないものです。予想以上に早く就職が決定するとは思ってもみませんでした。
クロスジョブに通所し始めたのは2020年12月からです。ハローワークで長きにわたり懇意にして下さっている方から紹介して頂き、10月に見学、11月に体験利用に参加しました。訓練内容や全体の雰囲気、スタッフの方々のきめ細やかさなどを総合的に勘案した結果、通所を決意しました。
クロスジョブでは「自己理解」を重視している、という話を見学時の説明で伺いました。しかし、当初は何のことをいっているのかさっぱり理解できず、通所を開始してしばらくの間は、この「自己理解」というものに対し、いわゆる、
「“自分探し”と称して言い訳をし、ろくに就職しない若者と同じ発想」
だと考え、かなり抵抗がありました。このことから、「“自分探し”(=自己理解)をしている暇があれば、さっさと働き口を探すことが先決」という考えが強かったように思えます。よって、通所を開始した頃は、クロスジョブはあくまでも「次の就職先が見つかるまでの中継ぎ」という程度の認識で通所しており、そのことをスタッフへ意思表示したこともありました。今思うと、ずいぶんと偉そうなことを言っていたのだな、と思います。
しかし、現在は「自己理解」は、継続して働き続けるために必要なものである、という認識が、以前と比べれば少しは体に染み渡ったのではないか、と考えています。「自己理解」というものを「自分探し」という言葉にしか言い換えられなかったことから、先述した「“自分探し”と称して言い訳をし、ろくに就職しない若者と同じ発想」に繋がっていたのだと思います。
この「自己理解」をめぐっては、ハローワークで懇意にしている方へ、上述した自身の意見をぶつけたことがありました。それに対して、「自己理解」を「振り返り」だと考えよう、という指摘を頂きました。すなわち、「今よりも少しバージョンアップしたところへ上がるために必要なこと」と捉えよう、というものでした。「自己理解」という言葉を負のイメージのものとして受け止めていることから、いわゆる「モラトリアム人間」と同じことをしているのは愚かなことである、と考えている私の物事の見方を見透かされていたかのように思えました。
その指摘を受け止めて以降、クロスジョブでの訓練での自身の強み、長所、弱み、短所、課題点を重視し、スタッフからの客観的な“自分の見え方”のアドバイスをより一層意識していくようになりました。この度入社することになる会社の面接では「得意なことと苦手なことを教えて下さい」という質問を受けましたが、もし、先のアドバイスを受け止めず、従来までの自分の意見を頑固に押し通し続けていたら、自分自身を客観的に見た上での、自分自身が納得できる回答ができなかったかもしれない、と思いました。
クロスジョブでは、得意なこととして「提案する力が意外にある」「黙々と行う作業も好きだが、人と協力して行なう作業も好きである」「目配り気配りが、自分が思っている以上に得意であった」という強み・長所を発見できたと同時に、「頑張りすぎる部分をコントロールするのが苦手」といった弱みも発見し、それに対処していくためのトレーニングを積んでいくことができました。クロスジョブに通所していなかったら、心底から障害者を支援しようと考える、熱意ある担当スタッフと出会えなかったら、間違いなく上記のことには気づけなかったと思います。これらの客観的な評価は大変骨身に沁みました。
「煙、茶、家を分かたず」ということわざがあります。たばこやお茶などを誰かから区別なくすすめられたものを頂くのが良いように、勧められたら素直に頂く方が信頼の度合いが増す、という意味です。これと同じく、(先述したものも含めて)スタッフから受けたアドバイスを(騙されたと思って)まずは「やってみる」「受け止めてみる」ことの大切さを、クロスジョブでの日々の訓練を通じて実感しています。
今回、私のような未熟者を採用して下さることになったのもご縁、予想以上に早く就職が決定したことも神の采配と受け止め、入社後、無理なく、ほどほどに働いていければと思う次第です。最後に、私の就職にあたり、就職に向けての支援や働く上での有益なアドバイスを下さった担当スタッフ、自分の良い点や課題に気づけるように促し、提案をして下さった他のスタッフ、頭を寄せ合いながら日々の訓練に向き合い、励まし合えた利用者の皆さんに心から感謝を申し上げます。
利用者の皆さんにおかれましては、今後、ご自分の希望通りの求人先に就職でき、これまで以上に幸多き人生となりますことを祈ってやみません。