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クロスジョブに通って1年3ヶ月、筆者の進路がやっと決まった。今年4月から、今まで勤めていた職場の障がい者枠の短時間勤務職員として働くことになる。今後の不安、緊張はもちろんあるが、リラックスして日々楽しく過ごせたらと思う。   振り返ると、20歳から働き始め、それからの7年間は本当に様々なことを経験してきたと思う。楽しいこともあったが、辛く、苦しいこともあった。26歳頃、適応障害、アスペルガー症候群の疑い有り、強迫性障害の診断も受けた。仕事も休職して、クロスジョブという訓練所にも通うことになった。今まで勤めていた職場でのお試し出勤、リハビリ出勤もしたが、最終的に一般での働き方は難しいという判断にもなった。そうした長く、厳しい試練の日々に加えて、世間はコロナ不況。将来が見えない中での不安や焦りもあり、我慢、我慢の連続だった。しかし、遂に努力が実を結ぶ。なんと幸運にも上記の短時間勤務職員の試験を受け、合格したのだ。筆者は出口の見えない長いトンネルを抜け、晴れて今後の進路が決定したのである。   話は変わるが、筆者は、障がいを抱え、クロスジョブに通うことになった。だからこそ、気づけたことが一つある。それはこの国の、この時代に生きていることが幸せであるということだ。今から遡ること、80年前の1940年頃のドイツ。ヒトラー率いるナチスによって精神障がい者や身体障がい者に対してT4(テーフィア)作戦という強制的な安楽死政策が行われた。犠牲者は20万人以上とも言われる。そして、カンボジアのポルポトは今から45年前の1975年頃、たったの4年間でカンボジアの人口の3分の1の300万人を虐殺した。犠牲者数は諸説あるが、そもそも彼は、理想の共産主義国を作ろう、原始農業以外いらないと考えた。そして、知識人からの反発を最も恐れた彼は、知識人達を処刑した。まさかの眼鏡をかけているだけで知識人とみなされ、虐殺の対象になったのだという。眼鏡が必要な近眼の筆者がその当時のカンボジアにいたら、真っ先に処刑されていただろうし、前者で紹介したドイツでも障がい持ちの筆者は、同様に処刑の対象になったはずだ。今から割とそんなに年月の経っていない時に、こうしたことが行われていた歴史に正直、愕然とした。殺された人々はきっと無念だったに違いない。この事実を知ったのは本当に最近のことなのだが、知った瞬間、筆者は背筋が凍るのを感じた。同時に、今生きていることが大変幸せなことなのだと感じ、これまでの人生の中で自殺を考えたこともある筆者だが、今生きていて本当に良かったと切に思っている。障がいを抱えたことで得られた経験や学びも多く、思慮深くなったこと、得意、不得意に気づけたこと等々、障がいにより沢山の副産物を手に入れることができた。そして、多くの人の温かさにも触れられた。それだけできっと十二分に幸せなことなのだから。   最後に、担当のHスタッフをはじめ、様々なスタッフにお世話になりました。今は退職されたKスタッフ、Yスタッフにも感謝の念が尽きません。そして、今まで共に就職という目標に向かって頑張った利用者の皆、そしてこれまで出会ってきたすべての人達に対してお礼を言いたい。ありがとうございました。また、時には迷惑をかけたり、筆者の言動で人の心を傷つけたりしたこともありました。合わせて、謝罪も言いたい。申し訳ございませんでした。クロスジョブで学んだことを次のステージの糧にしてこれからも頑張っていこうと思います。今まで本当に有難うございました。