第2回 働く当事者のリアルな話聞いてみませんか?

4月24日(月)13:00~15:00

今回、第2回開催となりましたが、とても多くの方が参加して頂きました。

ありがとうございます。

 

■今回のテーマ:

 『今の自分に何が出来る??~考え次第で楽しい一日に~』

 発表者:Bさん、男性

 

今回は、事務職で就職されて3年継続して働かれているかたにお話を伺いました。

受傷してから病院での治療期間を経て、クロスジョブを利用するまでどのように過ごされたのか。そして、訓練期間で取り組んできたことや就職活動での苦労や気持ちの落ち込みを乗り越えられたキッカケ・支えとなったこと等々いろんな経験談をお話し頂けました。

 

 インタビュー形式で行いましたが、どのお話も経験談という事もあってとても勉強になるお話でした。

 その一部ではありますが、ご紹介させて頂きます。

 

◆前職から職種を変更する

本人:以前はトラックの運転手でしたが、体が思うように使えないことや体力的にしんどさがあり、「体を動かして働く仕事は長くは続かない…」そう思いました。

 そこで、出来る仕事を探すことにしました。

 

スタッフ:どのような作業ならできそうだと感じましたか?

本人:まず始めはクロスジョブの訓練をすべてやらせて頂きました。その中で、パソコンは疲労が一番少なかったです。

   そこで、パソコンを使った仕事で社会復帰できれば長く続けられると思いました。

スタッフ:そこで事務の仕事につながったんですね。

 

◆訓練で取り組んできたこと

本人:私は記憶することが苦手になってきていたので、メモをとにかく取るようにしました。

   最初は殴り書きのメモ。でもどこに何を書いたかも分からなくなってしまいました。

   そこからノートに整理しなおすようになってようやくメモをうまく使えるように泣ていったと思います。

スタッフ:ノートにはどのようにまとめていたんですか?

本人:インデックスを使ってカテゴリーで分けたり、メモ帳ではなくて、ノートに書きなおしていました。

   クロスジョブのかたに教えてもらいながら、ノート整理の時間も作っていただきまいた。

   あとは、まずは毎日通えるようになることですね。

 

◆事務職を目指す難しさ

本人:何の資格もなくアピールすることがないので、大変苦労しました。

   でも、10社応募して2社面接まで行けました。もう面接で頑張るしかないと思いました。

スタッフ:面接では何か特別工夫などはされましたか?

本人:もちろん、今まで作成したものや持っていけるものは持参したり。あとは、自分の自然な言葉で伝えるようにしました。言葉を作っているとなかなか思うように伝わらないこともあったので。

 

スタッフ:途中で本当につらいなと思われたこともあったと思うのですが

本人:もう途中で事務の仕事はあきらめかけました。無理かなと。

スタッフ:どうやってそういう落ち込んだ状態から就職まで行けたのでしょうか?

本人:辛い時もあったけど、仲間や家族、支援者に支えてもらいました。

参加者:弱音はどこではいていましたか?

本人:クロスジョブでは言わなかったです。仲間に弱音をはいたり、相談していました。

   みんなが、励ましてくれたり、焦って就職しなくてもいいよなどいろいろ声をかけてくれました。

   それがあって、また頑張ろうと思えました。

 

◆就職活動について

スタッフ:苦労された点はありますか?

本人:自己PRに何を書いていいのかわかりませんでした。支援者のかたに相談しながら作成していきました。

スタッフ:書き方で工夫された点はありますか?

本人:そこまで具体的な配慮や症状については書かなくていいかなと思いました。

スタッフ:私自身も全部オープンにする必要はないと思っています。内容が多くなりすぎてしまうと本当にお伝えしたいことが埋もれてしまう。応募する仕事内容に影響のある部分を記載することをお勧めしています。

本人:そうですね。具体的は配慮や相談は入職してからもやっていけます。そのときの体調や仕事の量はやってみないと分からないこともあるし、微妙な調整は相談すれば聞いてくれます。

   随時相談することが大事ですね。

 

◆就職後の困難

本人:コロナ禍でイレギュラーになっていることが多々あり、メモを取りながらですが、今までの流れと違うところは聞きながら行いました。

   でも基本的に、随時質問できるような環境ではないので(皆さん忙しい)自分で調べられるところは調べて、それでも分からないところは聞くようにしました。

   最初の会社の雰囲気をつかむことが大変でした。

 

◆質問コーナー

・応募書類に障害のことは書きすぎない方が良いとのことですが具体的にどのように書けばよいでしょうか?

「本当にできない事はきちんと書いた方が良いと思いますけど、あれが出来ないこれが出来ないと書きすぎると、できない事が書面で残っちゃうので良くないなと。やっていくうちに出来ることもあるので、(ちょっと時間がかかりますとか)少し抽象的に書いても良いのかなと思っています。」

 

・周囲への障害の説明はどのようにしてますか?

「子供には、ちょっとボケてると思っといて。交通事故の影響でそんなになるねん、と軽めに。職場にはきっちり伝えてます。毎年上司など周囲のメンバーが変わるので、会議の時間に年1回障害のことを説明する時間を作ってもらって書面で説明しています。」

 

・職場の同僚などからきつい事を言われることはありますか?

「もちろんそういう方も一部います。けど人が10人も集まればそんな人はどんな場所にも絶対います。それよりも私のことを認めてくれている仲間が職場に沢山いて、一緒に飲みに行くなど楽しく過ごせています。そちらの繋がりを大切にして上手く付き合えない方とは適度な距離感を保って過ごすようにしています。あまり気にしすぎないことも大事かなと。」

 

◆最後に一言

「訓練をされている方もこれから利用を考えている方も、今が一番しんどいと思います。でも昨日できなかったことが、今日出来た。その次も少しずつ変わっていくところに目をやっていければ前向きになれると思う。ポジティブに考えていくことを皆さんもやってもらえたらもっと楽しい時間を過ごせると思います。」

毎月開催を目指して、クロスジョブから就職された高次脳機能障がいのある方をお招きして、体験談をお話しして頂いています。

次回の日程がわかり次第、また周知させていただきますので

今後ともご興味ある方はぜひご参加いただけると幸いです。

また、このグループワークについてご質問ございましたらクロスジョブまでお問合せください。

宜しくお願いいたします。

 

最後に、今回お話しして頂きましたB様貴重なお話しをありがとうございました。