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少し遡りますが、昨年11月に日本作業療法学会に参加してきました。 開催地が沖縄でしたので、この好機を逃すまいと合同会社キングコングさんが運営しておられる沖縄県那覇市の就労移行支援・自立訓練施設GoRiLlaさんを見学させて頂きました。(ちなみに2022年からB型・生活訓練Cotoriもスタートしています。) 代表を務める仲地さんは、自称「地域 耕し人」 和やかな雰囲気を纏いつつ、とてもストイックでとてもキャラが濃くて、出会う人全てが虜になってしまうような魅力的な方です。約8年前にご縁をいただいておりました。 「めんどくさいはおもしろい」 これはキングコングさんのスローガンとも言える言葉です。 どこか息苦しい「分ける文化」ではなく、共にすごす「混ぜる文化」を築いていきたいと。 尊重し合い、時にめんどくさい事に出会えることが自分の心を耕し豊かにするそうです。 とても素敵な言葉ですが、この思考を身に付け実行するには、めんどうなことを面倒くさいと思わない意識改革が必然ですし、スタッフ全員でこの価値観を共有することは容易ではないと思っていました。ご訪問するまでは・・。 実は訪問日時の擦り合わせが伝言ゲームのようになってしまい日時に認識のズレが生じ、私がご訪問した際、その場におられたスタッフさんを少々戸惑わせてしまいました。 すぐに仲地さんや見学担当の方に連絡を取って下さいましたがなかなか繋がらず、内心"ご迷惑だしもう帰るしか・・"と諦めかけていたところ、そのスタッフの方々がお茶とパンフレットを出して下さり「まあまあ、お掛けになって」と。 "急な訪問でめんどくさいと思わせたかもしれない"と申し訳ない気持ちでいた私を、ゆったりとおもてなしして下さいました。 時間帯的にご利用者さんはおられませんでしたが、きっと事務処理などしたいことがあったのではないかと、同じ業種ゆえ余計に想像が膨らみ恐縮千万でした。 最終的には突然の謎の訪問者である私にガッツリ見学時間を割いて下さり、連絡を受けた仲地さんも多忙なスケジュールの合間を縫って会いに来てくださいました。本当にめんどうなことだったと思います。けれど最後まで嫌な顔一つせずご対応して下さり充実したとても心地よい時間となりました。 極めつけに「明日はもうちょっとタイトになるので、むしろ今日の方がゆっくり見学出来て良かったですね~」と笑顔で一言。 「めんどくさいはおもしろい」をまさに実行しておられると感じた一幕でした。 見学の中で感じたことは、就労支援の多様性。 精神領域ならではの病院連携の在り方など高次脳とはまた違った切り口の支援があること、訓練メニューに手芸やヨガもあればSSTもあり、自分の体調と相談しながら何の訓練をするか決めていく。ゆったり過ごす時間を確保しつつ確実に就職に向かって進む為の緩急の付け方なども一つのポイントとなることなど伺いました。 沖縄と大阪による地域文化の違い、障害特性や対応方法による違いなどから、訓練の中身が異なる部分も沢山ありましたが、お話する中でやはり就労訓練としての支援の軸や考え方は同じなんだと沢山の共通認識をもつことができ嬉しく感じました。 また、スタッフの方々が醸し出す温かさに加え、元々女性を対象とした地域サロンの様な施設だったことから壁のオブジェや備え付けのソファ等その名残が事業所の端々にあり、とても居心地の良い雰囲気が漂っていたことが、時間が経過した今でも昨日のことの様に思い出されます。 本当にありがとうございました。 用事がなくてもふらっと寄ってみたい。そう思えるキングコングさんでした。