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こんにちは、阿倍野の村上です。
先日3月の大高研がZoomにて開催されましたのでご報告します。
『大阪市更生療育センターにおける取り組みについて』
発表者 大阪市更生療育センター 有馬恵子(作業療法士)
通所と入所の自立訓練の施設で、最近では、就労・就学希望の方が増えており、就労移行や単身生活の就労については自立支援も含めての支援をされるとのことです。
昨年ではコロナ禍で、いろんな訓練のやり方を変える必要があったが、核となるプログラムを質を落とさずに運営するにはどのようにしたらよいのかという話し合いが行われたそうです。
クロスジョブでも、コロナ禍でどう行っていくのか話し合いがおこなわれました。私自身も感染予防をしながらも就労移行では2年という利用期限があり、経済活動がストップしてようが失業者が出ようが関係なく「働きたい」と思っている人は大勢いて、当事業所を利用されています。
いろんなジレンマの中、戦ってきた1年でした。
厚生療育センターの皆さんは、コロナ禍の中
訓練のモットーとしている「障がいがありながらそのひとらしく、いきいきと社会生活を送れるようになる」を目指すための核となるプログラムをどう組んでいくのか?を考えておられたそうです。
そこで、なやクリニックのデイケアでの取り組みを見学し、社会生活を目指しているのに入所の環境に慣れてしまって、内と外(施設内と外界)の境があいまいになり、メリハリがなくなっていることに気づかれたそうです。
その後「ワンディプログラム」というものを立ち上げられました。
・高次脳機能の方のワーキンググループ
・退所後、気力、体力活力を高める目的
・時間になったら居室に鍵をかけ、戻れないようにする。
→途中で何か買いたいものがあれば財布、外出用の衣服を持ってこないといけない。
・当日のスケジュールを1週間前に配る。
・何か1つでもいいので目標を立てる。
・忘れ物や困ったときにはスタッフに相談する。
スケジュール表をなくしたり、そもそもプログラム自体の目的や内容がわかってなかったり、反対に準備がしっかりできる方、相談を事前におこなう方がいるなど様々なアセスメントの機会になったと話されていました。
なんでもチャレンジしてみることで今まで見えてなかったことが見えることを学びました。
また、グループワークも実施されていて。「高次脳の重度の方への支援で自己認識はあまり変化がなく、次にどうしたらいいのか悩んだ」というお話もありました。
自己認識という部分はどの方も一つの大きな壁になるなとおもっっています。
先日のグループ研修で広野さんがおっしゃっていた「ブレイクスルー」を思い出しました。
小さくても大きくても、ブレイクスルーの経験は自己理解を深めるのに大切だなと改めて感じました。
有馬さんからは、時には機能訓練の限界をお伝えしないといけないこともあり、心苦しい瞬間ではあるが「自身を知る」ために必要なことは優先すべきをしてスタッフの方全員で話し合いながらお伝えしていったと伺いました。
医療から地域の施設へ、そして地域生活へと段階を踏む中でどこで辛い現実と向き合うのか。
専門職として考えさせられた時間でした。
本当に貴重な発表ありがとうございました。