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参加者:6人 担当スタッフ:角井、田澤 議事録:I 皆様 お世話になっております。 4/26(火)のグループワークのご報告をいたします。    先週に引き続き、今回も『実習報告会』が行われました。今回は学校の事務補助業務で実習に行かれたKさんの報告と質疑応答・意見交換が行われました。  Kさんは、これがクロスジョブ利用開始以来、初めての実習参加ということで、ミスなく正確に作業できるのか、ミスをした際に担当の方等に迷惑をかけないかどうかなどの不安があったとのこと。  それでもKさんは実習参加後のこの報告会で「自分の可能性を信じて、出来る限りの事を行い、前向きに考えることが大切」と、大変頼もしいお話しをされていました。  Kさんの実習期間は2日間。専門学校にて実習を行いました。   <実習前の準備について>  実習参加にあたっては、「サポートブック」(自身の障害に関する事項、実習の参加目的と目標、これまでの簡単な経歴の記入などをする用紙)の準備をされました。  実習をする上で知っておいてほしいこととして、 ・同じ作業の繰り返しを集中して長時間行えること ・業務になれるまで時間がかかる事もあるが、一度コツを掴むとスムーズに作業できる ・多くの作業を一度に効率よく行うことが難しいことから、時間ごとに何の作業をするのかを、分けてもらえると嬉しい といった自分の強み、配慮事項等を先方に伝えられた、ということです。   <実習で行った業務について>  主に下記の業務を行った、とKさんが事前に作成してくださったレジュメを通じて報告下さいました。 ①新聞を校長先生へ届ける ②お茶出し ③テプラ作業 ➃学生さんの下駄箱の新1年生の名札を入れていく作業、学年のラミネートの貼り換え ⑤ホワイトボードの作成 ※校長先生の予定を貼りだすためのものだとのこと。 ⑥学生さんの下駄箱の汚れ防止のためのコピー用紙の包み紙を入れていく作業 ※雨で靴が濡れて汚くなり、そのままの状態で下駄箱に靴を入れると汚くなってしまうため、その汚れを防ぐためのものです。 ⑦新規ファイルの作成   <実習中で行った業務での気付き、気を付けた点>  先述した業務のうち、⑤、⑥、⑦について詳しくお話し下さいました。  ⑤の「ホワイトボード作成」に関しては、日付・時間を入れ替えるための数字をワードで入力・作成し、午前・午後の予定を記入できるようにするものを作る、というものだったとのこと。  この作業で気を付けた点は3つだとのこと。1つ目はワードに入力する数字の大きさがどのくらいだとバランスが良いのか、定規で図ってから印刷することで、印刷の二度手間を防いだ点。  2つ目は今後のこのホワイトボードを長期間使用していくことを考え、日付の数字がいくつ必要なのかを確認しながら作業をした点(例えば、「1」は、「11月11日の11時」という日付・時間が存在するため6つ必要である、など)。  3つ目は印刷した紙をマグネットに貼る際はスティックのりだけではなく、セロテープで貼ること、だとのことでした。  ⑥の「下駄箱にコピー用紙の包み紙を入れる」作業は、単純作業であったことから楽しくできたものの、包み紙を入れていく過程で、靴が入っている所に紙を入れて良いのかを確認せず、紙を入れずに作業を進めていたそうです。このことから、少しでも疑問に思ったことがあればすぐに確認することが重要だったと思った、ということです。  ⑦の「新規ファイルの作成」に関しては、テプラで印刷したシールをファイルに貼っていくわけですが、ファイルの裏表を確認せずに貼っていたそうで、自分で間違いに気づき修正できたものの、貼る前(事に取り掛かる前)に確認することが大切だと思った、と報告されていました。   <実習後の感想、気付き>  実習に参加した結果、得意・不得意がより明確になった、とお話しされていました。  例えば、実習に参加する前はできると思っていたことが、実際にやってみるとできなかったとわかったこともあったことから、今後取り組むべきことが明確になった、と報告されています。  Kさんは実習を通じてわかった強みと不得意に関しても触れられていました。強みとして、冒頭の<実習前の準備について>にも記載した、いわゆる単純作業が苦にならない点、先の見通しがつくことでスムーズに作業に取り組める点、を挙げていました。不得意なこととして、<実習中で行った業務での気付き、気を付けた点>にも若干ふれた所として、事前に業務上の注意点を確認できなかった点、返事はしていても、複数の指示を受けた時に実は理解できていなかった所があった点、を挙げていました。この部分に関しては、復唱することの大切さを痛感されていたようです。   <質疑応答> 抜粋して記載いたします。   質問1:Kさんは、初めての人たちと関わる上での緊張や不安について、どのように関わっていくと良いと思うか? 【回答】Kさん自身は、ガツガツと言われるタイプは苦手だが、そうでないのなら普通に対応できるとご回答。ただ「“この人はこういう人だから”と割り切る気持ちを持つことも大切で、それによって緊張もやわらぐと思う」ともお話されていました。   質問2:訓練でも取り組んでいることは、実習中も普段通りにできたか? 【回答】返事はできても、複数の指示を受けた時に、実は抜けていることがあり、復唱の大切さを痛感した、とのこと(1つ1つ指示を受けるのならば対応可能)。    この質問に関連し、「メモと質問の仕方の関係性」について、話題が広がりました。指示内容について「もう一度伺ってもよろしいですか?」と聞くことも大切、とKさんがお話されたのと同時に「(指示内容について)、○○の部分からメモが追いついていないので、○○以降の部分についてもう一度伺ってもよろしいですか?」と、どこまで理解しているのかを相手に示すための質問の仕方も重要、というスタッフのアドバイスもありました。このほか、自分がメモしたものを見せて「これで間違いないでしょうか?」と確認して頂くことも手である、と参加者の1人が意見を下さいました。   〈感想〉  「布施ない経に袈裟を落とす」ということわざがあります。「報酬が少ないと仕事もおろそかになる」という意味なのですが、檀家のお布施が期待できないのなら、僧侶は経を読むのに袈裟もつけずに略式で済ます、ということから由来しています。  今回のKさんの実習報告を聴講して思ったのは、「どんなに些細な仕事でも、工夫する点を見出し、どんなに些細な疑問でも、今後の業務に重大な事柄かもしれないと考えて自ら質問しにいく」という実習中の姿勢を私も見習わなければならない、ということです。まさに「布施ない経も袈裟を落とさず」というKさんの丁寧な仕事ぶりは、事務(補助)には欠かせないものだと感じました。  実習中は、学校で事務を担当しておられる方から指導を受けたと報告がありました。向かいの席に座っておられる方だとのこと。明るくきさくな方で、丁寧に説明をして下さり、「わからなかったらすぐ聞いて」とおっしゃって下さる安心できる方だと伺いました。こんな素敵なお人柄の方から、Kさんは実習後、感謝の手紙を頂いたと披露されていました。まさに「布施ない経も袈裟を落とさず」、細やかに仕事に臨んだ成果ではないかと思います。  私も事務(補助)を目指している者として、採用後もこの姿勢を忘れずに毎日の仕事に臨むことが、相手の信用を得て、感謝されることに繫がると認識させられました。   最後までお読み頂き、ありがとうございました。     ********************************************************** 〈合同〉グループワークとして、クロスジョブを利用されていない方の参加も可能です。 当事者の方だけではなく、ご家族の方、リハビリスタッフさん、ソーシャルワーカーさん、支援員さんもご興味がありましたら是非ご参加ください! 下記宛先まで、ご連絡お待ちしています。   《 ご連絡先 》 札幌事業所・・・角井(かくい)・柏谷(かしわや) TEL:011-596-0622  FAX:011-596-0623