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最近少しずつ高次脳機能障がいのある方の復職希望のご相談が増えてきています。
大阪では、自治体によって休職中の就労移行利用を認めるかどうか判断が分かれる状況ですが
認めて頂ける場合は事情をきちんと伝えれば割とすんなり通る事が多いです。
しかし地域が違えば状況も変わるようで、制度上休職中の利用が認められている自治体であっても
なぜ就労移行なのか?既存のリワーク支援ではだめなのか?
就労移行を利用するメリットや必要性の根拠を示す書類を求められ、
トンネルは完成したのに通るのが難しい・・・と言ったケースも多々あるようです。
休職期間中に復職訓練を就労移行で受けるメリットが伝わっていないこと、そもそもそういった前例がまだまだ少ないことから、こういった課題に繋がっている部分もあるので、
「復職支援に就労移行が必要である」という実績を一つ一つ積み重ねて周知していく必要性があると感じました。
もちろん、“どこが提供している、何のサービスが良いか?”
それを選ぶのはご本人ですし、皆さん抱えている悩みや症状は千差万別です。
障害者職業センターや障がい者就業・生活支援センターなどの訓練やサポートが適切な場合もあれば、精神科などで進めているリワークプログラムが合ってる方もいるでしょう。
しかしそれらに加えて就労移行も復職訓練の一選択肢として当たり前に並んでいない状況は、少し残念に思います。
ご本人の状況や症状を理解して必要な訓練プログラムを立案して実行し、復職期限までに会社に必要な配慮を伝えて納得してもらい、業務内容を調整する。
復職支援はざっくりとこのような流れになりますが、
・仕事としてできる幅を拡げていく為の実践的な訓練
・復職に向けての会社との折衝(時にご本人と会社の間で緩衝材の役割)
・会社に対して、業務切り出しの相談や仕事の説明方法のコツのお伝え
・ご本人ご家族のメンタルケア
・・・等々
就労移行だからこそできることは沢山あります。
特に高次脳機能障がいの症状を抱えて復職を目指す方は、以前と比較して記憶や注意の低下に加え、感情のコントロールや失語症などの症状もあると、以前と異なる状況に本人も周囲も戸惑いが大きくなります。
(症状の出方は人それぞれですので、必ずしも大変という訳ではありませんが)
そういった戸惑いを一つずつ解決していく復職までの伴走者として、就労移行の認知度をもっと上げていきたい。
そう思える会議でした。