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就職して継続就業しておられる方を表彰させて頂く会、今年で8回目になりました。 コロナ禍も含めて生きていく上では色んな山や谷がありますが、障害を負うということ、それを乗り越えて働くこともその一つだと思います。   「天は乗り越えられない人にその試練は与えない」というフレーズをたまに耳にしますが、 乗り越えられたからこそその境地に達し、生まれた言葉だと思っています。 そして、乗り越える手前でどうしようもなくもがいている時には、その言葉を思い出し、頼りにして進む事で何とか自分を保てることができる・・・というのは私の小さな小さな経験談ですが。   今回の表彰式では、高次脳機能障害や失語症、片麻痺といった症状がありながらも障壁を乗り越えて就職し3年継続して働き続けておられる方が数名いらっしゃいました。 その中のお一人、Tさんにお話を伺うと、 「仕事は増えていくけれど、どうしても出来ない事は出来ないとはっきり伝えています。」と仰っていました。   特にキャリアを積んでこられた方や、"24時間働けますか?”がキャッチコピーとなっていた時代を駆け抜けてこられた方などは、「言われたことは全てやらなければ!」という意識を強く持っておられる方が多いように感じます。   Tさんはご自身の症状と業務量のバランスを上手く取る為に、何が得意で何が不得意なのか、どこに配慮を求めるべきか。 ということを把握し、伝える力を持つことで働きやすさとなり、継続就業に繋がったように思いました。   午後のフォーラムでは、高次脳機能障害や片麻痺などの症状により今まで出来ていたことが出来なくなってしまった状況に、 「気持ちが落ちた時もあったが今働いていること、働き続けられていることが自分自身の生きる希望になっている」 というお話を伺うことができました。   気持ちがどん底に落ち込んで何もかも嫌になること、人生を悔やむことがあっても、またいつか前を向いて生きていけるために、希望を捨てないでいられるために、今以上に私たちにできることは何だろう。   高次脳機能障害があっても働ける未来を、障害理解の浸透を、もっともっと社会を巻き込んでいきたいと感じました。