第20回高次脳法人内ネットワーク会議を終えて ~支援力のアップデート~

段々寒くなってきました。おでんやお鍋が美味しい季節ですね。

 

法人内の高次脳ネットワーク会議は毎月開催しておりますが、記事投稿を何回か飛ばしており、今回久しぶりの投稿です。

毎回、支援に関する深く濃い話が展開されるのですが、具体的すぎるあまり公の記事としてまとめることに苦戦しております。会議はとても充実しているもののそれを上手く記事としてまとめきれずすみません・・・。

 

さて、本日の会議でも各事業所のご利用者さまの状況であったり支援方法などを共有しましたが、やはり共有するって大事だなと改めて感じました。

 

 

例えば Aさん。

「周囲の人の行動が気になってしまって、今やらなければならないことが後回しになってしまう」

この状況についてどうしたら良いか、訓練や就職活動の方向性など話し合いました。

 

・周囲に人がいないような環境調整をする

・行動に移ってしまう前にしたいと思った状況を書き出してもらう

・机上など本人の目に留まる場所に、行動を抑止できるような文言を書いたカードを置いておく

・考え方を変えていけるように毎日伝えていく(記憶障害がある為、1度のお伝えでは忘れてしまう)

などの工夫が出てきました。

 

 

そして、他の事業所での似たような状況の方に対する工夫や対策と、どんな効果があったか、といった意見として

 

・企業実習を通してフィードバックを受けることで、気持ちの変化→行動の変化に繋がった。

・本人が良かれと思って周囲の人に声をかける状況を、相手がどう受け取っているかを伝えて、自分の気持ちと相手の気持ちが異なることに気付いた。

・その行動が起こる度に、スタッフから小まめにフィードバックを投げかけていくことで時間をかけて行動抑止に繋がっていった。

などの具体例が挙げられました。

 

 

さらには、それを強味として活かせないかという話となり

 

・介護施設でそういった目配り気配りを活かして働いている方がいる。

・案内係や警備員などはマッチするのではないか。

といった意見も出ました。

 

 

Aさん自身も、自分で自分の行動を上手くコントロールできないことに悩んでおられるとのことで、こう言った工夫や具体例をAさんと共有することで打開策に繋がることを応援しています。

 

 

とはいっても一進一退。

たちどころに治る万能薬がないように、苦手を克服することや工夫を身に付けることは日々の積み重ねがとっても大事。

支援者にとっても毎日の支援の積み重ねが大事です。

適当に積み上げた積み木はすぐに崩れてしまいますが、丁寧に積み上げるとどこまでも高く積み重ねることができます。

 

私たちは常にそんなイメージをどこかに持ちつつ、共有したことを日々の支援に落とし込んでいます。

本日もまた、会議を通してアップデートできました(^^)