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◇インタビュー対象者: 株式会社 アクティムマネージメント M 様(就職者) 株式会社 アクティムマネージメント 流通センター長 董 海清 様                           谷戸 純一 様     ◇インタビュアー:クロスジョブ梅田:関山、山神   9月の「2019年度クロスジョブ雇用促進フォーラム」連動企画として、今年の3年勤続表彰のOB・OGの皆様の職場をご訪問させて頂いています。今回は株式会社アクティムマネージメント流通センターで勤務されているM様、そして流通センター長の董様、M様とペアで勤務されている谷戸様にインタビューを行いました。 M様は流通センターの中で商品のピッキングや棚卸しなどの業務をされています。 働き続けるために必要なこととは何なのか、クロスジョブでの訓練のこと、働き始めてからの思い、M様と働き始めてからの企業様の変化などをお伺いしました。   【Mさんへインタビュー】 ▽クロスジョブでのこと 関山:仕事で役に立った訓練はありますか? M :はい。まず初歩的なことですが、継続して休まず出勤するということです。レイ アウトの準備がある時など、普段より早く出勤しようと意識する日もあります。 また、訓練でスタッフさんに分からないことを質問していたように、今でも仕事 でわからないことがあれば質問するようにしています。 関山:休まず出勤できることは大事ですね。訓練でも分からないことを質問する練習を積まれていたのですね。 M :はい。質問ができずに作業を進めて失敗することもありましたが、そういった練 習を重ねることで質問ができるようになっていきました。 関山:訓練をしっかりと今の仕事でも活かせているのですね。   関山:得意だった訓練、苦手だった訓練はありますか。 M :得意だった訓練は、パーツパッキングや軽作業の組み立てです。立って繰り返し 行う訓練は、体力面においても得意でした。今の仕事も繰り返し同じことを行う 作業なので、落ち着いて出来るのだと思います。また、苦手な訓練はパソコン訓練でした。パソコンを触る機会が少なかったので、少しでも入力時間を速くするために時間を計測するなどの工夫をしていました。 関山:クロスジョブを利用されていた頃から、現在の業務に関連する訓練が得意だったのですね。 M :物を運ぶ作業やピッキング業務の方が、事務所に座ってずっとパソコン業務をし 続けるよりも自分に合っていると感じていました。 関山:ご自身に合ったお仕事に就くことができているのですね。 M :そうですね。   関山:一度、お話をすると止まらなくなってしまうことがあるようですが、訓練ではどのような対策をしましたか。 M :スタッフさんに注意されて止めることもありましたが、水分補給や休憩などの 対策をして落ち着かせていました。 山神:その対策は自分で考えて思いつきましたか。 M :はい。面談でも、担当スタッフと話をして切り替える方法を考えていました。   関山:訓練中に脳疲労が起きた時にどのような対策をしましたか。 M :訓練の途中で休憩をとり、休憩中は好きなことを考えて頭を切り替えるようにし ていました。また、本当にしんどい時は楽しいことを考えるようにしました。   関山:パーツパッキングの長期実習で学んだことはありますか。 M :報告の必要性を学びました。また、実習では段ボール作りを行い、それは今の仕 事でも活かされています。あとは継続性、協調性も実習で学びました。 関山:パーツパッキング実習の中で、自分はこのような仕事が向いているのではないか という気付きはありましたか。 M :体力面や毎日休まず続ける継続性は自分の強みであることに気付きました。また、 朝早くから17時まで働く力を身に付けたことで、そのような仕事であればでき るということに気付きました。同じことの繰り返しや体力がいる仕事は人によっ て向き不向きがあると思いますが、私は3年間この仕事を続けることができたの で向いているのだと思います。   ▽働き始めてからのこと 関山:今はどのような業務を任されていますか。 M :最初は棚卸しから始めて、徐々に出庫作業、棚入れ、ゴミ出し、パレットの運搬 作業、荷受け、持ち込み作業なども教えて頂きました。指導担当の方に提案して もらい、少しずつできることを増やしていきました。 谷戸:最初は補充作業ばかりでしたが、今では他の方と変わらないくらい様々な業務が 出来るようになっていて、とても成長していると思います。   関山:職場の中で相談しやすい方はいますか。 M :董さんに分からないことなどを聞いています。 関山:人間関係を作る上で難しいことはありましたか。 M :初めは知らない人ばかりだったので、休憩も1人で過ごしていました。徐々に分 からないことを聞いたり話したりするうちに、周りの人も私のことを理解して受 け止め、合わせてくれるようになりました。周りに相談して、自分が直さないと いけない部分は直すようにしました。 関山:ご自身で一歩踏み出して話しかけることで、相談して関係性を作られたのですね。 M :そうですね、自分から話すことが多いと思います。    関山:アクティム様で働いて良かったと感じることはありますか。 M :まわりが良い人ばかりで、私のことを気にかけてくれる人がいることです。人間 関係が良くないと1年も続いていないと思います。それがとても有難いです。 関山:周りの皆さんが見てくれていると感じるのですね。 M :そうですね。それが嬉しいですし、感謝しています。   関山:仕事で困ったことやしんどいことはありますか。 M :2、3人から一度に指示を受けた時に優先順位をつけることが難しい時がありま す。パターン化されている仕事は自分で優先順位を決め、分からない時にはどれ が急ぎの仕事かを確認しています。   関山:人事異動や退職など、周りの方の変化で困ったことはありましたか。 M :新しい方の名前を覚えることに時間がかかることや、他の方の退職で業務量が増 えることに不安はありますが、それ以外は困ったことはありません。 関山:人間関係を新しく築くことに大変さはありませんか。 M :新しい人が作業に慣れるまで仕事を教える立場でもあるので、教えることは大変 だと感じますが、その他の大変さはありません。 谷戸:新しい人には誰かが必ず声をかけるように心掛けていますので、人間関係の難し さは少ないのではないかと感じています。   関山:今の仕事にどんなやりがいを感じていますか? M :働くことで、夜しっかり寝ることができ、毎日3食食べることができます。働き 続けることで、仕事への姿勢が変わりました。今は棚入れの仕事をしている時にやりがいを感じています。最初は仕事でわからないことが多かったのですが、今はできることが増えて嬉しいです。   関山:休みの日のリフレッシュ方法はありますか。 M :家でゆっくりすごしたり、買い物に出かけています。 関山:ご自身の時間をゆっくり楽しまれていますね。 M :はい。もし職場の人に休日遊びに誘われたら、遊びに行くと思います。 関山:それは職場の方と人間関係を築いておられるからこそですね。 M :そうですね。   ▽今後のこと、クロスジョブ利用者へのメッセージ 関山:アクティム様に今後求めることや、ご自身が頑張りたい目標はありますか。 M :年齢の若い方を増やして活気あふれる現場にしてもらえたらなと思います。今後 の目標は商品管理をもっとできるようになりたいです。自分に出来ることを頑張 っていきたいと思います。   関山:クロスジョブで訓練をされている方々へのメッセージをお願いします。 M :働き始めるとしんどいこともあります。しかし、しんどい中でも継続して頑張る ことで、2年3年経つとそのしんどさも落ち着きます。また、私は休まずに出勤 することや困った時には相談すること、そして周りに困っている人がいれば自分から声をかける協調性も大事にしています。職場ではいつも謙虚に低姿勢でいることが大切だと感じています。 関山:粘り強く頑張ること、しんどい時は相談すること、謙虚な姿勢が大事なのですね。   【企業様へのインタビュー】 ▽Mさんについて 関山:Mさんの採用の決め手を教えてください。 董 :Mさんは若くて体力もおありなので、弊社の業務を最後までやり遂げてもらえるのではないかと思ったのが採用の決め手となりました。   関山:Mさんを採用して良かったと思うことはありますか。 谷戸:基本的に毎日休まず出勤してくれることです。その点は誰よりもすごいことだと 感じています。流通の仕事は、一人欠勤すると他の人の業務量が増えるので、M さんがご自身で体調管理ができていることで助かっています。他にもMさんと はペアで仕事をしていますが、体が動きにくい朝一番の勤務開始早々からMさ んはすぐに動いてくれるので非常に有り難いです。 関山:Mさんの強みである体力や継続性が活かされているのですね。   関山:Mさんを採用されたことで、職場の雰囲気の変化はありましたか。 谷戸:賑やかになったと思います。和気あいあいと話しながら仕事をしている職場なの で、Mさんの存在やMさんが話してくれることで雰囲気が明るくなります。 関山:Mさん自身も周りに変化をもたらしているのですね。   関山:Mさんに対して配慮されていることはありますか。 谷戸:Mさんには他の方と同じ業務を任せているので特別な配慮はしていません。強 いて言えば、沢山言われてしまうと脳疲労やパニックになりやすいので、指示は 控えるようにして、出来る範囲内の業務に取り組んでもらっています。 董 :その他にも、商品補充作業やピッキングの業務はお願いしていますが、それ以上に難しい梱包作業など、責任の求められる業務は一切お願いしていません。常にMさんに合った仕事を適材適所で業務に取り組んでもらっています。また、人事の視点では、Mさんの教育係を年齢の近い谷戸にしたことにより、お互いに色々なことを相談しやすいのではないかと考えています。 関山:新しい業務が増える際には、谷戸様が様子を見て業務を切り出されるのですか。 谷戸:そうですね。小さい仕事から取り組んでもらい、できそうか確認しながら進めて います。Mさんは積極性があるので、最初はミスをすることもありましたが、取 り組み続けることで出来るようになっています。   関山:入社当初と現在の印象の違いはありますか。 董 :入社当初は作業への自信が無いように見えましたが、現在は先輩になり、仕事も出来ることが増えて自信がついているように見えます。人間関係においても、誰からも愛されるキャラになって会社にしっかり馴染んでくれています。 関山:アットホームな職場環境の良さが伝わってきます。   関山:大変だったことや悩んだことはありますか。 谷戸:Mさんは覚えることが苦手なので、例えば商品を取って来る量が多い場合は覚 えることができずに違う商品を持ってくることがあります。対処としては、数の 少ない商品を取って来て貰うようにしています。その他は特に悩んだことはありません。   関山:Mさんが今後も働き続けることに対してどのようにお考えですか。 董 :働き続けて貰っていること自体が会社として非常に有難いです。Mさんが弊社でやりがいを見つけることはMさんにとっても良いことですが、弊社としても社会貢献に繋がるのではないかと感じています。   関山:Mさんにこれから頑張ってもらいたいことはありますか。 董 :新しいことに積極的にチャレンジして貰いたいです。   ▽雇用管理について 関山:現在の障害者雇用の現状を教えて下さい。 董 :現状はMさんのみです。   関山:働き続けるためのポイントは何だと思いますか。 董 :障害のある方のみならず、多くの方に当てはまることではありますが、自分の存 在価値を認められることだと思います。会社に自分の居場所があり、仕事をすると認められること、それに尽きるのではないかと思います。楽しく仕事ができることが一番だと感じます。 谷戸:周りの人が職場での様子を見守り、その人を理解し、気を配ることがとても大切 だと思います。 関山:周りの人に見てもらえているという安心感や、会社に認めてもらえているという安心感が働きやすさに繋がっているのだと感じました。   関山:今後の障害者雇用の考えや要望を教えてください。 董 :採用は検討していますが、今働いてくれているMさんが働きやすい環境であり続けることが優先だと考えています。まずは、Mさんが新しいことを積極的に取り組めるようなサポートをしていきたいです。   関山:障がい者雇用をされている他の企業様にご質問などはありますでしょうか。 董 :特にありませんが、今回の3年勤続表彰はMさんにとって名誉なことだと思いますし、弊社にとっても光栄なことです。ですので、弊社の取り組みを今回のインタビューでお伝えできてよかったです。 関山:ありがとうございます。     今回のインタビューを通して、Mさんの訓練で培われたどんな時にも粘り強く頑張る継続性、そして相談力が働き続ける力としてしっかり活かされていると感じました。また、訓練の中で体力を使う作業やルーチン作業が強みということに気づかれ、それにマッチしたお仕事を見つけることができておられました。 企業様からお伺いした「存在価値を認められること」ということは障害の有無に関わらず、人材育成の上でもとても重要なワードだと思います。日頃の声掛けや出来ていることを認めてもらえることで、安心感に繋がり仕事へのモチベーションに繋がるのではないでしょうか。インタビュー中も現場の皆様が「まっちゃん!」とMさんに声をかけられており、とてもアットホームな雰囲気が伝わってきました。 Mさん、董様、谷戸様、今回はお忙しい中お時間を頂き、誠にありがとうございました。Mさん、これからも持ち前の笑顔と明るさで頑張って下さいね!