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9月29日(日)に開催する「2019年度クロスジョブ雇用促進フォーラム」企画として、3年勤続の皆様の職場をご訪問させて頂いています。今回は西陶器こども園で勤務されている河合さん、そして園長の伊藤様にインタビューを行いました。
河合さんには主に、こども園内の清掃業務を行っていただいています。園内や運動場、外回りなど、広い範囲を清掃されています。業務は基本的に1人で行われているため、任せられた場所を計画的に進めていくことが必要な職場です。
■企業様へのインタビュー
Q、河合さんを採用するに当たって、決め手となった所を教えてください。
⇒実習に来られた際、真面目に一生懸命頑張ってくれていた所です。企業で働くためには、まじめさ、元気さが一番大事だと思います。
Q、最初と現在の印象で、変わったところはありますか?
⇒最初から、真面目に作業に取り組んでいただいていました。今では何かあれば質問できる様にもなりました。状況を判断して動けるようにもなられたと思います。
Q、障害のある方と一緒に働いて、良かったと感じることを教えてください。
⇒障害をお持ちの方が、実際に働かれていることで、職員や保護者様達にも障害者雇用についてのイメージが見えやすく、障害をお持ちの方と共に過ごす未来像にも繋がっています。また、清掃を専門で行っていただくことで、業務の分担にもなり、非常に助かっています。
Q、困った事、悩まれた事はありますか?
⇒仕事の進め方や用件を伝える時に、同じように伝えても、すぐに理解して進められる方と、別の伝え方が必要な方とがいます。その人に合わせた伝え方をしていくという方針を、職員間で共有しながら試行錯誤しています。その人に分かる言葉、分かる方法で、お伝えするのが大切ですね。
Q、企業側で配慮されている事はありますか?
⇒色んなところから指示があると、混乱してしまうので、必ず指示は私(伊藤様)から出すようにしています。また、全職員に、障害者雇用を行う意味・理念を共有しています。
Q,河合さんの良いところ、頑張っているところは何ですか?
⇒色々な事によく気付き、何かあれば報告があり、非常に助かっています。
Q、今後、河合さんに期待をすること、頑張ってほしいことがあれば教えてください。
⇒何よりも体調管理ですね。末永く働き続けて欲しいので、そこを引き続き頑張ってほしいです。河合さんが働いてくれている事で、非常に助かっています。
Q、障害者雇用に限らず、人を雇用する時、人を育てていく時に大切にされている事はありますか?
⇒どれだけ働く意欲があるかで、雇用は考えています。大切なのはチームで働く事です。育てていく中で大切なのは、自分が出来る事をしてもらう事。不得手な事は得意な人に任せる。それがチームで働く事だと思います。そのためにも、自分の出来る事を伸ばして行ってもらうように意識しています。
■河合さんへのインタビュー
インタビュー当日も、河合さんは一生懸命に業務に取り組んでおられました。業務の様子を見せていただく傍ら、河合さん自身の仕事観、3年勤続の中で思うことについてお話を伺うことができました。
Q、河合さん自身がやりがい、働く中でのエピソードを教えてください。
⇒クロスジョブで経験したビル清掃の訓練がとても役に立っています。僕は保育士さんではなく清掃の仕事をしていますが、子ども達は隔てなく声をかけてくれます。働いていて何よりそれが嬉しいと感じています。
Q、仕事をしていく上で大切にしていることを教えてください。
⇒子ども達は声をかけてくれますが、子ども達にも決まった時間に取り組まないといけないことがあります。そこは自分で対応に気をつけようと思っています。自分は保育や教育の勉強をしていたわけでもないので、それは保育士の仕事、清掃の仕事に集中、と分けて考えるようにしています。
Q、クロスジョブの訓練や実習で印象に残っていることを教えてください。
⇒ビル清掃で「ダストモップは一筆書きでかける」など、掃除の方法を教わったことです。他にも作業の指示をもらうときのメモとりについて、最初のうちは「メモとりました?」とスタッフさんから声をかけてもらえたことで成長できました。学習の時間には敬語についてご指導いただきました。
Q、現在クロスジョブで訓練をしている後輩に伝えたいことがあれば教えてください。
⇒私でもできたことが、皆さんにもできないことは無いと思います。ミスだらけだったこともありましたが、こうして就職できました。諦めずに頑張ってほしいと思います。
■インタビューを終えて
当事者の方が働きやすい、理解しやすい環境をいかに作るか、ということを雇用管理の主題とされていることが強く感じられました。また、こども園が地域に開かれた場所であるため、「障害を持つ方が働いている」ということ自体が持つ意味の広がりも伺えます。同時に、指示系統・連絡経路の一本化や、職員間での擦り合わせ、声掛けや対応の統一など、構造化・環境調整への取り組みは、支援の現場に持ち帰りたい事で溢れていました。
河合さん自身の想い、仕事に対して心掛けている姿勢には、聞き手である私達が圧倒される勢いと重みを感じました。何よりも、その想いが現場で共有されていること、そのことをお互いに「嬉しい」「ありがたい」と想い合えることが、「働き続ける」に繋がるのかな、とも感じました。
御多忙の中、インタビューにご対応いただき、誠にありがとうございました。